
こんにちは、まちエネです。
電子レンジは、現代のキッチンに欠かせない便利な調理器具の一つです。食材を素早く加熱するだけでなく、解凍や効率的な調理を可能にしてくれます。しかし、電子レンジを使う際に気になるのが電気代です。
家庭で電子レンジ、エアコン、ドライヤーなどを同時に使用したことで、家のブレーカーが落ちてしまった経験は、多くの人が一度や二度はあるでしょう。このような事態が発生することから、電子レンジは電力を大量に消費し電気代が高くなると思われている方も多いと思います。
実際、電子レンジはかなりの電力を消費し、頻繁に使用すると電気代への影響が大きいです。
今回は、電子レンジの電気代について、計算方法やその仕組みを探り、実際の電気代の目安についても検証していきます。また電気代節約のポイントについてもご紹介していきますので参考にしてみてください。
電子レンジの電気代の計算方法や仕組み
電子レンジの利用に伴う電気代の計算は、電力使用量(kWh)と電気料金単価(円/kWh)を用いて行います。一般的な電気代の計算式は、以下の通りです。
電気代 = 電子レンジの消費電力(W)× 使用時間(h)÷ 1000 × 電気料金単価(円/kWh)
消費電力については電化製品の仕様欄に記載があります。また、電気料金単価はご契約されている電力プランによって異なります。
実際の電気代の目安
では、実際に電気代を計算してみましょう。仮に電気料金単価が30円/kWh、電子レンジの出力が500W、600Wの場合、一回の使用時間を2分、5分、10分とした場合の電気代を計算してみます。
電子レンジの出力ワット数は実際の消費電力ではありません
まずここで注意していただきたいのが、電子レンジに記載されている500Wや600Wというのが、実際の消費電力ではないということです。これらはマイクロ波の「定格高周波出力」を示しており、食べ物を温めるためのエネルギーの強さを表しています。つまり、「数値が大きいほど温める力が強い」ということです。
電子レンジの消費電力はメーカーや商品によりますが、一般的には定格高周波出力の1.5~2倍です。例えば、定格高周波出力が「500W」の場合、消費電力量はおよそ1000Wh、「600W」の場合は1200Wh程度となります。
出力を500W(消費電力1000W)にした場合の電気代
使用時間 | 電気代 |
2分 | 約0.9円 |
5分 | 約2.5円 |
10分 | 約5円 |
出力を600W(消費電力1200W)にした場合の電気代
使用時間 | 電気代 |
2分 | 約1.2円 |
5分 | 約3円 |
10分 | 約6円 |
このようにしてみると、短い時間の中での消費電力は確かに大きいものの、電子レンジ自体がとても電気代の高い電化製品ではないということがわかります。
ただ、一度に大きな電力を使うためブレーカーが落ちてしまいやすいことは確かなので、その点では注意しなければいけない家電ではあります。
電子レンジで温めるのと炊飯器での保温どちらがおトク?
電子レンジはさまざまなものを温めることができますが、保温機能をもつほかの家電もあります。例えばご飯を電子レンジで温め直すのと、炊飯器の保温機能で温かいまま保っておくのとでは、どちらの方が電気代がおトクなのでしょうか。
例えば3~5.5合炊きのIH式炊飯器は保温時の消費電力の平均値が14.0Wh(0.014kWh)とされています。参考:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ電子版
炊飯器で3時間保温した場合の電気代は、0.014kWh × 3時間 × 30円/kWh = 1.26円になります。いっぽうで、500Wの電子レンジで5分間温めると電気代は約2.5円と電子レンジの方が少し高くなっています。しかし保温時間が6時間以上になると電気代としては電子レンジでの温め直しの方がおトクということになります。
電子レンジの電気代節約のコツ

電子レンジの電気代自体は高額ではないことは分かりましたが、少しづつでも節約することはできます。ここからはいつくかの節約ポイントをご紹介いたします。
電子レンジの庫内をきれいにしておく
電子レンジは、食品の内部にある水分を電磁波で細かく振動させ、その摩擦熱を利用して温める仕組みです。しかし、汚れなどの障害物が存在すると、食品に届く電磁波が減少し、効率的に温めることができません。
通常の加熱時間では十分な温度に達せず、追加で加熱すると電気代も増加します。
また、庫内の汚れは発火の危険性もありますので、安全を考慮して庫内はいつも清潔に保つよう心掛けましょう。
タイプごとに置く位置を変える
ターンテーブル式の電子レンジでは外側がより均等に温まります。この場合は温める食品を外側に置くとより短い時間で効率よく温めることができます。一方でフラット式では中央がよく温まるため、食品は真ん中に置くようにしましょう。
食品同士を離す
食品同士がくっつくと均等な温度になりにくく、何度も温める必要が生じます。電気代がかさんでしまうため、食品同士を離して適切な場所に配置しましょう。
電力会社の見直し
電子レンジの電気代は年間で比較的安いものですが、電気料金全体を改善したい場合は電力会社やプランの見直しを検討しましょう。電力自由化により、様々なプランが提供されており、自分に合ったプランを見つけることができます。
まちエネでも様々な料金プランをご用意しておりますのでぜひご覧ください。
これらの節約方法を実践することで、より効率的に電子レンジを利用し、家計に優しい電気代節約が期待できます。