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EV(電気自動車)の充電時間の目安は?
充電方法と計算方法を解説

まちエネ子コラム-EV(電気自動車)ってどこで充電できるの? 充電場所と電力プラン選定

こんにちは、まちエネです。

EVの購入を検討している方の中で、充電方法や充電にかかる時間がどのくらいなのか気になっている方は多いでしょう。

EV(電気自動車)の普及において、充電方法と充電時間はとても重要な要素です。例えばEVを外にある充電スタンドで充電する場合にはその待ち時間に影響しますし、ご自宅で充電される場合には、次にEVに乗る時間までに必要な量の充電が完了するかに関わってきます。

また、毎回の充電時間に比例してその充電料金も大きくなります。今回はEVの一般的な充電時間や充電方法、充電にかかる時間の計算の仕方について詳しく解説します。

2つの充電方法:普通充電と急速充電

EVの充電時間は、「充電方法」によって異なります。主な充電方法は「普通充電」と「急速充電」の2種類がありますが、いずれもガソリン車と比べるとより多くの時間を要することが一般的です。

ガソリン車であれば5分程度で燃料を満タンにできますが、EVではある程度の充電をするためにも普通充電では数時間以上、急速充電を利用しても30分以上はかかります。

また、EVに搭載されているバッテリーの種類によってフル充電できる電力量が異なるため、同じ充電器を使ったとしても充電時間に差が生じるケースがあります。

EV充電時間の計算方法

充電時間の計算方法は、「バッテリー容量(kWh)÷ 充電器の出力(kW)」で求めることができます。

充電器の出力はコンセントや普通充電器、EV急速充電器の性能に依存します。それぞれの違いを以下で確認してみましょう。

普通充電の充電時間の目安

普通充電は3kW~6kWの出力で充電する方法で、自宅のコンセント(3kW)などを利用することが多いです。また、コンビニエンスストアなどに設置されている充電スタンドのなかには6kWのものもあります。

例えば日産リーフをモデルケースとして普通充電(3kW)を使用したときの充電時間の違いを見てみましょう。日産リーフには40kWhと60kWhの2つのバッテリー容量のモデルがあります。

バッテリー容量3kWのコンセントでの充電時間
40kWh約13時間
60kWh約20時間
バッテリー容量6kWのコンセントでの充電時間
40kWh約6.5時間
60kWh約10時間

このように比べると、3kWの自宅のコンセントでは満充電の完了に半日以上かかります。もちろんこちらはあくまで目安となっていますので、いつも必ず充電量が0の状態から満充電することはないでしょうし、走行に必要な量だけの充電であればここまでの時間は必要ないと考えられます。

いずれにしても、自宅の3kWのコンセントを利用する場合にはある程度まとまった時間が必要になるということです。

急速充電での充電時間の目安

まちエネコラム-急速充電器では基本的に、出力が10kWh以上であることが多いです。高速道路などでの充電スタンドにある急速充電器では50kWhのタイプもあります。

基本的に急速充電器では、出力が10kWh以上であることが多いようですが、高速道路などでの充電スタンドにある急速充電器では50kWhのタイプもあります。

仮に50kWhの急速充電器で日産のリーフを充電する場合を考えてみますと、おおよそ充電時間の目安は以下のようになります。

バッテリー容量50kWのコンセントでの充電時間
40kWh約48分
60kWh約72分

普通充電に比べるとはるかに短時間での充電が可能ですが、それでも数分程度で給油できるガソリン車に比べると長時間かることが分かります。

急速充電の方が便利ですが、だからといって急速充電ばかりをすることは、あまりおすすめできません。充電出力が大きいと、その分バッテリーにかかる負荷も大きくなりますので、バッテリー劣化を引き起こしやすくなります。

そして普通充電でも急速充電でも、必ず満充電する必要はありません。走る分だけの充電で良いでしょうし、満充電を毎回してしまうこともバッテリー寿命を縮めてしまうことにつながります。必要な分だけ、必要に応じた速さでEVを充電することが重要です。

ガソリン車とEVでは時間の考え方が異なる

まちエネコラム-日中家事をしている間に充電していても、夜寝ている時間帯に深夜充電していても、EV充電には立ち会う必要はなく、待たされているという感覚はあまりないでしょう。

ここまで見てきますと、EVの充電はガソリン車の給油に比べてあまりに時間がかかりすぎ、不便に感じられます。しかし、ガソリン車の給油とEVの充電は根本的に時間の考え方が異なります。

ガソリン車の給油ではガソリンスタンドへ出かけていき、そこで給油に立ち会わなければなりません。一方で、EVの充電では、ずっと立ち会う必要はありません。また、外のスタンドであれば、何かしらの施設と併設されています。

例えばショッピングセンターの駐車場に充電設備がある場合には、買い物をしている間に充電することができます。その場合、待っている間に充電をしているので、「充電を待つ」という感覚ではなくなり、時間がかかるという印象もなくなるでしょう。

また自宅充電を行う場合も同様です。お家の普通充電器での充電はかなり時間がかかることがわかりましたが、駐車場でEVを充電コンセントにつないでおくだけで、あとはいつも通りの生活をしているだけで済みます。日中家事をしている間に充電していても、夜寝ている時間帯に深夜充電していても、EV充電には立ち会う必要はなく、待たされているという感覚はあまりないでしょう。

このようにEVの充電では「充電時間 = 待ち時間」という考え方にはなりませんので、不便さはあまり感じないでしょう。

EV充電はこれからさらに便利に素早くなる

まちエネコラム-EV充電の利便性やかかる時間はこれからさらに改善されていくことが予想されています。

EV充電の利便性やかかる時間はこれからさらに改善されていくことが予想されています。

2023年10月の経済産業省による充電インフラ整備促進に向けた指針では、日本国内における充電器設置の総数、また総出力数を10倍に引き上げることを掲げています。また、出力については充電ニーズが高い場所においては90kW以上、特に需要が多い場所では150kWの急速充電器も設置するとされています。

具体的には高速道路では原則90kW、またその中で1か所に4口以上の設置であれば1つは150kWの出力のものを設置。コンビニや公道でも90kWのものを設置し、最低でも50Kw出力の充電口を設置するとしています。

150kW出力の急速充電を行うことができれば、60kWhのバッテリー容量のEVも24分で満充電が可能になります。走行距離にもよりますが、ある程度の距離を走るためであれば数分で十分な量の充電ができるでしょう。

参考:経済産業省 充電インフラ整備促進に向けた指針 令和5年10月 充電インフラ整備促進に向けた指針

EVの充電方法には普通充電と急速充電の2種類があり、それぞれのおおよその充電時間をお伝えしてきました。自宅での充電や外出先での充電、いずれにしてもEVにつきっきりにならずに、何かをしている間にプラグを挿して充電しておくことがEV充電時間を効率化するコツでしょう。

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