
こんにちは、まちエネです。
近年、電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいます。そんな中、EVの購入を検討されている方々にとって、充電方法や料金はとても気になるポイントだと思います。
充電方法や各充電スタンドの料金体系には様々な違いがあるため、ある程度調べてご自身にあった充電方法や充電サービス、電力プランを探さなければ、なかなかおトクにEVを充電することはできません。
EVを充電する方法は大きく分けて、充電スタンドでの充電と、自宅での充電の2パターンに分かれます。
今回は、充電スタンドを利用する場合と、自宅での充電を行う場合について、それぞれの利用料金や相場、料金プランの事例、EV充電を節約する方法などをご紹介していきます。
EVとガソリン車は何が違う?
おさらいですが、EVとガソリン車の違いを再確認しましょう。
ガソリン車はガソリンを燃焼させることでエンジンを動かすのに対し、EVはエンジンではなくモーターが搭載されており、バッテリーから供給される電気で動かします。
ガソリン車は主にガソリンスタンドに行って給油しますが、EVは充電スタンドでの充電以外にも自宅に充電設備を設置して自宅充電するという選択肢もあります。
EVとガソリン車の比較につきましてはコラム「電気自動車のランニングコストっていくら?」にてご紹介しております。それでは、ここからは充電スタンドと自宅充電についてそれぞれ掘り下げていきます。
EV充電スタンド

一般的に充電スタンドとは、公共の場所に設置された充電ステーションや充電ポイントのことを指します。これらの充電スタンドは、EVユーザーが外出先や長距離移動中に利用できるように設けられています。
充電スタンドの仕組みは、ガソリン車のガソリンスタンドに似ています。利用者は、充電スタンドでEVに充電ケーブルを接続し、充電スタンドの操作パネルやスマートフォンアプリを使用して充電を開始します。充電が完了したら、利用者は車両から充電ケーブルを取り外して終了です。
充電スタンドは車の販売店や商業施設の駐車場など様々な場所に設置されていますが、それぞれ特長があります。EV充電場所についてはこちらのコラムにてご紹介しておりますので、参考にしてみてください。
充電スタンドのメリット
充電スタンドのメリットは、以下のような点があげられます。
- 利便性が高い
公共の場所に設置されているため、外出先や長距離移動中に利用できます。 - 急速充電ができる
多くの充電スタンドでは急速充電が可能であり、短時間でバッテリーを充電できます。 - 遠出の際にも安心
長距離ドライブ時に充電が必要な場合、充電スタンドでバッテリーを充電できるため、遠出をしても安心です。 - 無料充電できる場所もある
ショッピングセンターなどの一部の施設では、EV充電スタンドでの充電を無料となる場所があります。無料提供している理由には、EVの普及促進のため、充電の間にお買い物をしてもらうなどの狙いがあります。
充電スタンドのデメリット
一方、充電スタンドのデメリットは、以下のような点が考えられます。
- 充電待ちの可能性
混雑時や充電スタンドの数が限られている場合、充電待ちの時間が発生することがあります。 - 料金が高くなる場合もある
充電スタンドでは時間帯によって充電料金が変動することがあります。電気の需要ピーク時には充電料金が高く、深夜や早朝には安く設定している場合がありますので、充電する時間帯によっては料金が高くなる可能性もあります。 - 充電インフラの未整備
一部の地域では充電スタンドが不足している場合があり、充電スタンドまで行く時間がかかるなど、利用の際に不便に感じることがあります。
以上のように、充電スタンドはEVの普及に欠かせないインフラとなっていますが、利用時にはメリットとデメリットがあることをしっかり考える必要があります。
自宅での充電

自宅での充電は、日常生活において非常に便利であり、コストパフォーマンスが良い方法です。
普段EVを使用しない時間帯や夜間に、家庭用のコンセントを利用して充電を行います。ここでは、自宅での充電に関するメリットとデメリットに焦点を当ててみましょう。
自宅充電のメリット
- 経済的
自宅での充電は、通常、スタンドでの充電にかかる料金よりも安くなる場合が多いです。 - 利便性
自宅での充電は、普段電車通勤の方は昼夜問わずEVを利用しない間に。また、お仕事でEVを利用する方も、夜の就寝中の間に充電できます。 - 労力、時間のコストを削減
自宅での充電では充電スタンドへ出かけるという労力や、スタンドで充電が終わるまで待っているといった時間コストがありません。
自宅充電のデメリット
- 時間がかかる
自宅の充電では基本的に急速充電をすることができません。そのため、充電スタンドの急速充電器と比較すると、充電には時間がかかります。しかし、V2Hシステムという機器を導入することで急速充電を可能になります。 - 建物構造による制約:
集合住宅の場合には、EV用の充電設備を設置できないことがあります。また戸建ての場合でも、充電設備の工事ができない場合も考えられます。
自宅での充電は、通勤や買い物、短距離ドライブにEVを利用している方には最適です。また、経済的な側面から見ても、自宅での充電がコストをおさえやすいと言えます。
充電料金の比較
ここからは充電スタンドでの充電と、自宅に充電設備を備えての自宅充電の料金を比較してみましょう。
先にご説明したとおり、充電スタンドはガソリンスタンドへ行って給油する感覚に似ていますが、料金形態はさまざまでありサブスクのように月額費用を支払うものもあります。また、また、自宅充電の場合だと、EV充電に使用した電気はお家の電気代に合算されることになります。
充電スタンドでの充電料金

充電スタンドを提供しているサービスはいくつかありますが、今回は大手電力会社や自動車メーカーのトヨタ、日産、三菱などが共同出資して設立したe-Mobility Powerの料金プランを参考にしてみましょう。
料金体系は普通充電のみのプランと急速・普通充電の併用プランがあります。
月会費(税込) | 都度利用料金(税込) | |
普通充電プラン | 1,540円/月 | 普通3.85円/分 |
急速・普通併用プラン | 4,180円/月 | 急速27.5円/分(1回30分まで) 普通3.85円/分 |
※この他、初回のみ登録手数料などがかかります。
例えば日産アリア(バッテリー容量66kWhモデル)の場合、普通充電では12時間かかるとされています。その場合、充電スタンドでは計算上、満充電に2,772円かかるということになります。
12時間(720分)× 3.85円 = 2,772円
しかし、充電スタンドに12時間いることは現実的ではありません。また、実際には充電残量がゼロの状態から満充電をするということもないはずです。半分の充電であれば、約1,400円ほどとみてよいでしょう。
自宅充電での充電料金
自宅での充電は、家庭の電気と密接に関わり、その充電費用は家庭の電気代に反映されます。そこで、家庭で契約している電力プランの電気料金単価が、EVの充電料金の計算に関わってきます。
同じく日産アリアで想定してみると、電気料金単価が30円/kWhと仮定する場合、1回の満充電には1,980円かかることになります。
66kWh × 30円/kWh = 1,980円
こちらもいつもバッテリーを使い切って満充電が必要というケースは少ないでしょうから、半分ほどと考えると約1,000円ほどといえるでしょう。
EV自宅充電の電気代やそのための電力プランの見直しについてはこちらのコラムで詳しくご案内しています。ご参考ください。
こうしてみますと、充電スタンドでは急速充電ができるという利便性がある一方で、料金は自宅充電に比べて高めになることが分かります。自宅充では充電に要する時間が多いものの、スタンドまでの外出が不要で料金も比較的安くなっています。
自宅充電の方は電力プランの見直しも

自宅充電はご家庭で契約している電力プランの電気料金単価がかかわってきますので、よりおトクなプランに乗り換えることでさらに充電料金を押さえることもできるでしょう。
各電力会社ごとに様々なプランをご用意していますが、まちエネではEVオーナー様向けの毎晩充電し放題!プランや、デイタイムバリュープランがございます。
EVを自宅充電するということは、家庭での電気の使い方が大きく変わることになります。EVオーナー向けの電力プランに切り替えることも、自宅充電をおトクにできる方法です。
電気自動車(EV)の普及に伴い、充電方法の選択は重要な課題となりました。スタンドでの充電と自宅での充電、どちらが最適かは個人の使用状況やライフスタイルによりますが、組み合わせて利用することで、さらに効果的に充電ができるかもしれません。
EVをこれから購入される方は充電スタンドでの充電と、自宅での充電それぞれのメリット・デメリットを知り、電気料金のことも踏まえてご自身のライフスタイルにピッタリの充電方法を選んでいきましょう。