こんにちは、まちエネです。
皆さんはマンションなどの集合住宅に住む際、電力会社の契約について考えたことはありますか？
多くの人がマンションの入居時に、「電力会社は決まっている」「マンションでは電力会社は選べない」と思っていらっしゃるかもしれませんが、2016年の電力自由化以降、マンションやアパートなどの集合住宅においても、基本的にはご自身で電力会社を選び、切替えることができるのです。
そこで今回は、マンションにおける電力会社の契約について掘り下げてみたいと思います。現在マンションに住んでいる方、これからお引越しなどでマンションに引越すという方は、マンションでの電力会社の選び方や注意すべきポイントをおさえよく検討してみましょう。
マンションで電力会社を選べるパターン
すでにマンションにお住まいの方は、電力会社から請求金額のお知らせが毎月届くなどして、ご自身で電気代をお支払いされていますでしょうか。その場合には、直接電力会社とご契約している状態ですので、自由に電力会社を選び切替えることができます。また、お部屋ごとに電気メーターがあれば、お部屋ごとに契約をしている可能性が高いので、電力会社をご自身で選べるでしょう。
また、これからマンションに入居しようとされている方は、管理会社、オーナー、ならびに大家さんに確認するのが一番確実です。
ご自身で電力会社を選べないパターン
物件によっては電力会社を選べないことがあります。それは次の2つのどちらかの理由が考えられます。
大家さんや管理会社が水道光熱費を支払っている
貸物件によってはその賃料の中に電気代、もしくは、光熱費が含まれていることがあります。この場合、電力会社との契約は大家さんや管理会社で締結しており、支払いも大家さんや管理会社が行っています。
したがって、部屋を借りている個人と電力会社との間には契約がないため、自由にプランを変更したり電力会社を切替えることはできません。
物件1棟ごとに電力会社と契約している
こちらはマンションなどの建物丸ごと1つを契約単位として、電力会社と契約をしているパターンになります。いわば、建物自体を一つのお家のように考えて契約をしているというイメージになります。そのため、部屋ごとの契約はできないのです。
こうした契約を「高圧一括受電契約」と呼びます。通常一般家庭や小さな事務所などでは低圧という区分で電気の契約をしていますが、大規模な工場やビル、ショッピングモールなどの大きな商業施設は、高圧という区分で契約をしているのです。
大小さまざまなケースがありますが、比較的、大規模なタワーマンションなどは高圧での契約が多い傾向にあります。また、この契約はタワーマンション以外でも、50戸以上の建物を対象にしていることが多くあります。
ご自宅のマンションが「高圧一括受電契約」であれば、敷地内に電力設備の管理室や変圧器などの機材があるはずです。
ちなみに、資源エネルギー庁によれば日本全国に高圧一括受電をしているマンションは65万戸（6,700棟）ほどあるようです。国土交通省ではマンション自体の戸数は704万ほどと発表されていますので、全体では約10%ほどの数になります。
参考：資源エネルギー庁 共同住宅等に対する電気の一括供給の 在り方について
国土交通省 マンションに関する統計・データ等 分譲マンションストック数の推移
マンションの高圧一括受電のメリット・デメリット
「自分で電力会社を選べないと、電気代が高くなってしまうのでは？」とお考えの方もいらっしゃると思います。確かに選択肢がないというのはそれだけでデメリットかもしれませんが、マンションの高圧一括受電にもメリットはあります。
まず、電気の料金単価が比較的安く設定されている点です。高圧一括受電では、料金単価が安い電気をまとめて購入し、マンションの住民に分けています。電気の仕入れが安いため、電気代がおトクになる場合があります。各お部屋の電気代に加えて、ロビーなどの共用部分の電気代なども安くなっている場合があり、それにともない、マンションの管理費も安くなっていることがあります。
一方で、自由に電力会社を選べないというデメリットの他に、定期的に停電を伴う点検が必要になることもデメリットに挙げられます。
高圧契約では3年に1度変電設備の点検が行われます。この点検では一時的にですが停電を伴いますので、例えば医療機器によるサポートを必要とする居住者の方や在宅勤務中の方などは影響を受けてしまうでしょう。
マンションに入居する際の電力契約の注意点
マンションに入居する際には、高圧一括受電の物件なのか、居住者が自由に電力会社を選べるのか、契約書を読んで事前に大家さんや管理会社にしっかりと確認するようにしましょう。
一方で、もう一点気を付けていただきたいことは、不動産会社から勧められる電力会社との契約についてです。自由に電力会社を選べるマンションであっても、基本的に入居までの段階で不動産会社から電力会社を勧められると思います。
引越しで入居する際は、慣れない準備でバタバタしてしまい、電力会社の検討には頭が回らないことが多いですが、よく考えずに契約しまうのはお勧めできません。
電力会社には、さまざまなプランがあり、ご自身のライフスタイルに合わせたプランに加入しないと、電気代が高くなってしまう恐れがあります。お引越しでマンションに入居する場合でも、ご自身のライフスタイルはおおよそ把握できていると思います。
例えば、在宅勤務が多く日中に電気をよく使うのか、大学や仕事でほとんど家にはおらず夜間に少し電気を使う程度なのか、他にも、ペットを飼っているので不在でもエアコンをつけっぱなしにすることがある、小さなお子さんがいるので電気を集中的に使う時間帯がある、などさまざまな使い方が考えられると思います。
まちエネではお昼時間帯の電気料金単価がおトクな「デイタイムバリュープラン」をご用意しています。このプランは、昼間の電気料金単価がおトクなため、在宅勤務の多い方にピッタリのプランです。
一度、ご自身のライフスタイルに合った電力プランがないか探してみることをおすすめします。
マンションにおける電力会社の契約は、自分の生活に直結する重要な選択肢です。さまざまな選択肢を比較し、自分にとって最適な電力会社を選ぶことで、より快適で節電効果の高い生活を送ることができるでしょう。ぜひ、あなたにとって最適な電力会社を見つけてみてください。
