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電気代の節約は意味がない?節約しつつQOLを上げる賢い選択

電気代の節約は意味がない?節約しつつQOLを上げる賢い選択

こんにちは、まちエネです。

高騰する電気代を考えると、なるべく電気を使わないように生活を工夫しなくては!と考えてしまいますね。家電製品のスイッチはこまめにOFFに。夏場は暑くてもエアコンを我慢、冬場もヒーターを控えめにして厚着で頑張る。なんてことも。

でも、本当にその節電は効果的か考えたことはあるでしょうか。電気代をおさえるという意味では、効果があるかもしれません。しかし、生活の他の面に大きなコストをかけてしまっているかもしれません。

たとえば、夏の暑い夜にエアコンを我慢した結果、寝苦しくて寝不足に。翌日、集中力が落ちて仕事のパフォーマンスが下がったり、体調を崩して病院に行くことになったり…。こうなると、節約した電気代よりも、失ったもののほうが大きいですよね。

実は、電気をうまく使うことで、かえって生活全体のコストを抑えられることもあるんです。

このコラムでは、「電気を適切に使うことが、むしろ経済的で、暮らしを豊かにする」という視点でお話ししていきます!

節電の筆頭であるエアコン、実はつけっぱなしの方がメリットが大きい

エアコンを控えて医療費が増える?

夏場にエアコンを我慢した結果、熱中症になってしまうケースは少なくありません。軽い症状でも体調を崩して病院に行けば、診察代や薬代がかかります。重症になれば、入院をしたり仕事を休むことになり、その損失は電気代どころではありません。

冬も同じで、暖房を倹約して室温が低すぎると、ヒートショックや風邪のリスクが高まります。電気代を抑えたつもりが、結局医療費や生産性の低下という形で跳ね返ってくるかもしれないのです。

エアコンを我慢すると、冷蔵庫の電気代が増える?

まちエネコラム-冷蔵庫の電気代節約の効果的な方法の一つは、古い冷蔵庫を最新の省エネモデルに買い替えることです。新しい冷蔵庫は技術の進歩により、効率的に冷却し保冷能力を維持する一方で、消費電力を大幅に削減します。これにより、電気代の節約に繋がります。

「エアコンをつけずに節電!」と頑張った結果、意外なところで電気代が増えてしまう例があります。それが冷蔵庫です。

冷蔵庫は、周囲の気温が高くなると、庫内の温度を一定に保つためにより多くの電力を消費します。特に夏場、室温が30℃を超えるような環境では、冷蔵庫のコンプレッサー(冷却装置)がフル稼働することになり、結果として電気代が上がってしまうのです。

たとえば、エアコンをつけずに部屋の温度が35℃になったとします。そんな環境にある冷蔵庫は、庫内の温度を保とうと必死に冷やし続け、通常よりも 10~20%以上 も多くの電力を消費することもあるのです。室温が30℃と35℃では、47%も消費電力が増えてしまうというデータもあります。

さらに、冷蔵庫の効率が下がると、食材が傷んだり製氷機がうまく機能せず、氷を作れなかったりすることもあります。

参考:夏場に冷蔵庫が冷えない理由と対策【完全ガイド】Cool Land
参考:一般社団法人 日本電機工業会 電気冷蔵庫省エネのポイント/上手な使い方

つまり、エアコンを使わずに節約したつもりが、冷蔵庫の電気代が上がったり、食材が傷んだりと、トータルではあまり節約にならない ということが起こるのです。

最近の日本の夏は35度を超える気温が当たり前になってきています。日中のお家の中、キッチンもかなり高い室温になるでしょう。

通常、キッチンに誰もいないならエアコンはOFFにされていることも多いと思いますが、冷蔵庫の効率が悪くなることを考えると、エアコンをつけっぱなしにしておいた方が実は快適でコストを抑えた生活ができるとも言えます。

換気扇もつけっぱなしの方がメリットが多い

まちエネコラム-換気扇の電気代は?キッチン・トイレ・お風呂で24時間つけっぱなしのメリットと節約方法

お家の換気扇も、よくつけたり消したりをこまめに心がけている方がいらっしゃいます。

しかし実は、浴室、キッチン、トイレいずれの換気扇も消費電力はかなり小さいものとなっており、電気代は24時間つけっぱなしでも約24円ほどとなっています。

換気扇についてはつけっぱなしにしておくことで、空気の循環と匂いの対策はもちろん、湿気を抑えることで家財や家自体の寿命を延ばしたり、ゴキブリなどの害虫の侵入を防ぐ効果があるなどのメリットがあります。

キッチンの換気扇を消し忘れて寝てしまった!なんてこともありますが、つけておく方がお家にとって良いことが多いのです。

換気扇の電気代について詳細はこちらのコラムでご案内しておりますので、ご参考ください。

電気代とその代わりにかかる時間と労力を比べてみましょう

電気代って、何にお金を払っているんでしょう?「電気そのもの」と思うかもしれませんが、実はそれだけじゃないんです。

電気があるからこそ、部屋が明るくなり、涼しい風が吹き、お湯が沸く。おいしい料理を作ったり、家族とくつろいだり、ゲームに熱中したり。結局のところ、私たちは「快適さ」や「楽しさ」にお金を払っているんですよね。

無理な節電で快適さを削ると、逆にストレスが溜まったり、健康に影響が出たりすることも。便利な家電を使わずに時間や労力をかけたり、楽しみを我慢したりするのは、本当に豊かな暮らしといえるのでしょうか?

もちろん、電気代が高騰している今、節約を考えるのは大事なこと。でも、電気代だけを削るのではなく、生活全体のバランスを見ながら、本当に抑えるべき出費を見直すことも大切です。無理のない節約で、快適な暮らしを続けていきましょう!

節約する家電製品とその節約ポイント

節約するなら、コンセントに気を付けましょう!

まちエネコラム-コンセントの挿しっぱなしで電気代がかさむ?! 抜いておいたほうが良い家電とは?

何かを我慢したり、手間をかける節約に疲れてしまうこともありますが、お手軽にできる電気代の節約もあります。

それは、ついつい挿したままになっているコンセントです。家電製品の電源をコンセントに挿している間でも、実は電気代がかかるということを聞いたことがあるかもしれません。

これは待機電力と言い、家電製品がすぐに使えるようになるためのスタンバイにかかる電力なのです。

確かに、コンセントをこまめに抜き差しすることは手間がかかり面倒に感じるかもしれません。しかし、例えばシーズナルな家電製品であるエアコンは、使わない時期はコンセントから電源を抜いてしまった方が良いでしょう。また、炊飯器も保温機能をOFFにしたらコンセントも抜くようにしましょう。

一つ一つの家電製品の待機電力は大きくありませんが、家庭全体ではある程度の大きさになります。

経済産業省 資源エネルギー庁の調査によると、ご家庭での年間待機電力は、ご家庭での年間消費電力量のうち、5.1%(228kWh)を占めるとの調査結果が出ています。電気代にしますと年間約7,000円にもなるのです。(電気料金単価は31円/kWhにて計算)

参考:資源エネルギー庁省エネルギー対策課「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」

頻繁に抜き差しする必要があると手間ですが、しばらく使わなくなる家電は、コンセントから抜いておくと待機電力を自然と減らすことができますので、実践してみましょう。

コンセントに挿しっぱなしで発生する電気代や、節約のコツはこちらのコラムで詳しくご紹介していますので、ご参考ください。

エアコンをつけっぱなしにしつつ、消費電力を抑える工夫を!

エアコンはつけっぱなしにしていた方が良い家電製品の一つとしてご紹介しましたが、つけっぱなしにする際にも弱運転にする、設定温度に気をつけるなど節電の工夫が必要です。

サーキュレーターを併用して、お部屋の空気を循環させ、冷房や暖房を効率よく使うことも良いアイディアでしょう。またお部屋自体の断熱効果を高めておくことで、エアコンを効率的に使用できます。

快適な環境を維持するためにエアコンをつけっぱなしにしつつも、より効率的な運転をすることで節電効果が生まれるため、ぜひ実践してみてください。

電力プランを変えて、電気の使い方は変えずに節約も

家電製品の使い方を変えずに、電気代を抑えるという方法もあります。それは電力プランを変えてみることです。電気代は契約している電力プランの電気料金単価に基づいています。

ですので、おトクな電力プランに切り替えるだけで、何かを我慢したり生活スタイルを変えなくても、電気代が抑えられる可能性もあります。

電気は生活のあらゆるところにあり、私たちの暮らしを支えています。無理な節約をせず、電気の効率的な使い方と適度な節電を心がけながら、快適なライフスタイルを目指してみましょう。

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