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ワインセラーの電気代は?種類ごとの消費電力と節約ポイントを徹底比較!

ワインセラーの電気代は?種類ごとの消費電力と節約ポイントを徹底比較!

こんにちは、まちエネです。

ワイン好きの方の中には、自宅でお気に入りのワインをじっくり楽しみたいという方も多いでしょう。しかし、ワインは保存状態によって味わいが大きく変わるため、適切な環境で保管・熟成させるためには「ワインセラー」が欠かせません。最近は家庭用のワインセラーも普及していますので、ご自宅に置かれている方も増えてきています。

とはいえ、24時間稼働し続けるワインセラーの電気代が気になる方もいるのではないでしょうか?

このコラムでは、ワインセラーの種類ごとの特徴や電気代を詳しくご紹介します。さらに、ワインセラーの電気代を上手に節約するコツについても解説します!

ワインセラーはワインを理想的な状態で保存する専用庫

ワインセラーは、ワインの品質を保ちながら熟成させるための専用保管庫です。ワインを正しく保存するためには、次のような環境が必要です:

  • 温度や湿度が一定に保たれていること
  • 直射日光や紫外線を避けた、涼しく暗い場所であること
  • 振動のない静かな場所であること

ワインの種類によっても理想の環境は異なりますが、一般的には13〜15度、湿度は70%前後、風通しの良い冷暗所が適しているとされています。家庭の冷蔵庫や床下収納では、こうした条件をすべて満たすのは難しいため、ワインセラーの使用がおすすめです。

参考:これで安心!ワインの正しい保存方法 エノテカ編集部 エノテカ – ワインの読み物

ワインセラーとワインクーラーの違い

ワインを適切な温度に冷やすためにはワインクーラーもありますが、ワインセラーとの違いは「機能」にあります。

  • ワインセラー:温度と湿度を調整でき、長期保存や熟成に向いている
  • ワインクーラー:ワインを冷やす機能のみ

例えば、冬に気温が10度以下になる地域では、ワインセラーであれば温度調整機能で庫内温度を一定に保てるため、ワインの品質が守られます。

長期保存や熟成を目的とする場合はワインセラー、短期間の保管や冷却が目的ならワインクーラーと、用途に合わせて使い分けると良いでしょう。

ワインセラーは主に3種類!冷却方法で選ぼう

ワインセラーの電気代は?種類ごとの消費電力と節約ポイントを徹底比較!

ワインセラーは冷却方法によって、「コンプレッサー式」「ペルチェ式」「アンモニア熱吸収式」の3つに分類されます。それぞれの特徴やメリット・デメリット、最適な使用シーンについて詳しくご紹介します。

参考:いろいろな冷却方式 フォルスタージャパン

コンプレッサー式

コンプレッサー式は、冷蔵庫と同じ仕組みを採用した冷却方法のワインセラーです。冷媒をコンプレッサーで循環させ、気化熱で庫内を冷却します。このタイプは冷却性能が最も高く、外気温の影響を受けにくいのが特徴です。また、加温・加湿機能が備わっているモデルも多く、ワインを長期間保存・熟成させたい方に最適です。

本体価格は他の方式に比べて高めですが、消費電力が少なく電気代をおさえられるメリットがあります。ただし、コンプレッサーの動作音が冷蔵庫と同じように発生する点がデメリットです。

ペルチェ式

ペルチェ式は、電気を流すことで熱の移動を発生させる「ペルチェ効果」を利用して庫内を冷却する方式です。このタイプは運転音や振動が少ないのが大きな特徴で、静かな環境に適しています。本体価格も比較的安く、コンパクトなモデルが多いため、少量のワインを手軽に保管したい方におすすめです。

ただし、冷却効率があまり高くないため、外気温の影響を受けやすいという弱点があります。また、電気の力のみで冷却するため、消費電力が大きくなりがちです。

アンモニア熱吸収式

アンモニア熱吸収式は、冷媒にアンモニアを使用し、ヒーターで温度を調整することで庫内を冷却する方式です。このタイプは運転音が非常に静かで、モーターによる振動も発生しないため、ワインへの影響を最小限におさえられます。静かで振動の少ない環境を維持できるため、ワインの長期保存や熟成に適しているのが魅力です。

ただし、冷却性能はコンプレッサー式に劣り、電気代も比較的高くなる点には注意が必要です。

冷却方式メリットデメリット
コンプレッサー式・冷却性能が最も高く、室内の温度の影響を受けにくい。
・加温・加湿機能が備わっているモデルが多い。
ワインを長期間保存、熟成させるのに適している。
・消費電力が少なく、電気代をおさえられる。
・本体価格が他の方式に比べて高め。
・冷蔵庫と同様の動作音が発生する。
ペルチェ式・運転音や振動が少なく、静かな環境に適している。
・本体価格が比較的安い。
・コンパクトなモデルが多く、少量のワインを手軽に保管できる。
・冷却効率が低く、外気温の影響を受けやすい。
・電気の力のみで冷却するため、消費電力が大きくなりがち。
アンモニア熱吸収式・運転音が非常に静かで、静かな環境に適している。
・モーターによる振動が発生せず、ワインへの影響を最小限おさえられる。
・長期保存や熟成に適した環境を維持できる。
・冷却性能がコンプレッサー式に劣る。
・電気代が比較的高くなる。

ワインセラーの電気代を種類別に比較

ワインセラーの電気代は?種類ごとの消費電力と節約ポイントを徹底比較!

ここでは、ワインセラーにかかる電気代を種類ごとに比較します。電気代を算出する際のポイントは「定格消費電力」と「年間消費電力」です。

定格消費電力とは、電化製品が最大出力で稼働した場合の消費電力を指します。例えば、外気温が高いときなどは出力が上がりますが、ワインセラーは常に最大出力で稼働するわけではありません。そのため、実際の消費電力は定格消費電力よりも低いことがほとんどです。

一方、年間消費電力はJIS規格に基づいた一般的な使用条件下で、1年間稼働した場合の消費電力量を示します。実際の使用に近い数値になるため、電気代を試算する際には年間消費電力を基準にするのが一般的です。

ただし、ワインセラーは室内の温度や扉の開閉頻度などによって消費電力が大きく変動するため、年間消費電力に基づいた電気代はあくまで目安として考えましょう。

ワインセラーの電気代の計算式

1年間にかかる電気代は、以下の計算式で求めることができます。

1年あたりの電気代(円)= 年間消費電力(kWh/年) × 電気料金単価(円/kWh)

続いて、製品数が多いコンプレッサー式ペルチェ式を例に、1年あたりの電気代をご紹介します。収納本数が少ないタイプ(7~9本)と多いタイプ(16~18本)に分け、年間の電気代を算出していますので、ぜひ参考にしてください。

なお、アンモニア熱吸収式は製品数が少なく、データも限られているため、今回は比較から除外しています。

収納できる本数(7~9本)収納できる本数(16~18本)
コンプレッサー式3,960円4,290円
ペルチェ式3,000円14,970‬円
※電気料金単価は30円/kWhにて計算
コンプレッサー式参考モデル:ZERO CHILLED OSK9-B 9本 さくら製作所株式会社ワインセラー16本 IWC-C161A-B
ペルチェ式参考モデル:ワインセラー 8本 IWC-P081A-B(100kwh/年)、ワインセラー 18本 IWC-P182A-B(499kwh/年)アイリスオーヤマ

コンプレッサー式とペルチェ式では、収納本数が多くなるほど電気代も高くなる傾向があります。収納本数が少ないタイプでは、ペルチェ式のほうが電気代はやや安くなるものの、その差はわずかです。しかし、収納本数が増えると、ペルチェ式の電気代はコンプレッサー式よりも大幅に高くなり、1年間で3倍以上の差が出ることもあります。

ワインセラーを選ぶ際は、必要な収納本数を考慮し、電気代とのバランスを見ながらコンプレッサー式ペルチェ式のどちらを選ぶか検討することが大切です。

ワインセラーの電気代節約ポイント

ワインセラーの電気代は?種類ごとの消費電力と節約ポイントを徹底比較!

ワインセラーの電気代を節約するためには、主に以下の3つの方法があります。電気代をおさえながら、効率よくワインセラーを活用するための参考にしてください。

ドアの開閉を控える

冷蔵庫と同様に、ワインセラーのドアの開閉を減らすことで電力消費をおさえられます。ドアを開けるたびに室内の空気が庫内に入り込むため、再度冷却する際に余分な電力が必要となります。

さらに、室温が高くない場所や直射日光を避けた場所に設置することで、ドアを開けた際に熱い空気が庫内に入り込むのを防ぎます。これにより、冷却効率が向上し、電気代の節約につながります。

加えて、ドアの開閉による振動はワインに悪影響を与える可能性があります。開閉回数を減らすことで、電気代をおさえつつワインの品質を守れるというメリットがあります。

直射日光の当たる場所を避ける

ワインセラーを直射日光が当たる場所に設置しないことで、電気代を節約できます。外部と庫内の温度差が大きくなると、庫内温度を一定に保つために余計な電力を消費してしまうためです。

そのため、直射日光が当たる場所や風通しの悪い場所は避け、できるだけ涼しく暗い場所に設置することをおすすめします。

ボトルを詰め込みすぎない

庫内にボトルを詰め込みすぎると、空気の循環が悪くなり冷却効率が下がります。メーカーが推奨する収納本数を守ることが大切です。

これからワインセラーを購入する場合、自分が将来的にどれくらいのワインを保管したいかを見越して、適切なサイズを選びましょう。

電力会社や料金プランを見直す

電気代を節約するには、電力会社や料金プランの見直しも効果的です。家電製品単体で節電を工夫するより、家庭全体の電力プランを最適化することで、電気代を大幅に削減できます。

多くの電力会社がさまざまなライフスタイルに合った料金プランを提供しているため、これらを比較検討してみるといいでしょう。

電気代全体を見直したい場合は、各電力会社が提供するプランをチェックし、ご自身に合った最適な選択をするのがおすすめです。

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