
こんにちは、まちエネです。
以前に比べて春や秋のような快適に過ごせる時期が短くなり、冷房が欠かせない夏と暖房が必須の冬の時期が長くなっています。そのため電気代をおさえるには、これまで以上に節約を意識しないとなりません。
電気代の節約方法は家電製品によっても異なるものの、特に消費電力の高い家電製品は使い方に注意しないと一気に電気代が上がってしまいます。
家電製品の裏側や説明書などを見るとW(ワット)数が書いてあります。しかし、W(ワット)数を見てどれぐらいの電気を使っているのか、電気代はいくらなのかがわかる人は多くないかもしれません。そこで今回は、700Wの家電製品がどれぐらいの電気代になるかを計算してみましょう。
電気料金単価を30円/kWhとした場合、消費電力が700Wの家電製品の1時間の電気代は21円です。そして24時間継続して使うと504円となります。
この計算を元に、毎月の電気代を算出するための計算方法を解説します。また、700Wの家電製品を節電するコツも紹介するので参考にしてください。
W(ワット)数と電気代の関係がわかれば、実際に使っている家電製品のW(ワット)数からおおよその電気代の予測も可能です。
700Wの家電製品を使うと電気代はいくら?
電気代の計算について見てみましょう。電気代の計算方法については、コラム「なぜ電気代は高くなったり安くなったりするの?電気代の計算方法を知ろう!」で詳しく解説していますが、ここでは簡単な計算式を紹介します。
電気代(円) = 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
上記の式に従い、消費電力700Wの電気代を計算してみます。使用時間は1時間、電気料金単価は30円/kWhとして算出します。
この結果、消費電力700Wの家電製品を1時間使った場合の電気代は21円です。そして、1日(24時間)使えば504円になります。
この式を用いて、消費電力700Wの家電製品を1日、1か月(30日)、1年(365日)使った場合の電気代を計算してみましょう。ここでは1日4時間使ったと仮定して電気料金を算出します。
なお、電気料金単価は同じく30円/kWhで計算しますが、電力会社やプランにより単価は変わる場合もあるため、あくまで目安として参考にしてください。
700Wの家電製品を毎日4時間使うと、1年間で30,660円かかります。700Wの家電製品を2つ、3つ使うとなれば、電気代も2倍、3倍となるため、使い方には注意が必要です。
消費電力700Wの家電製品とその電気代の例
実際に私たちがよく使っている消費電力が700Wの家電製品としては、次のようなものがあります。
- 炊飯器
- カーボンヒーター
- たこ焼き器
家電製品はその種類や使い方により消費電力が常に一定ではないものの、消費電力が決まっていれば、ある程度の電気代算出は可能です。
ここでは平均的に700Wの電力を消費する代表的な家電製品を見てみましょう。
炊飯器の電気代

ほとんどの家庭にある炊飯器の消費電力はおよそ700Wです。
炊飯器は年々進化を続け、従来からあるマイコン式炊飯器に加えてIH炊飯器、圧力IH炊飯器などが登場し、美味しいご飯が食べられるようになりました。
また、高級な素材でできた内窯にこだわった製品の登場や、炊飯器を使ったケーキやオムレツ、ゆで豚、スープなどご飯以外の料理にも使われるようになり、さらに人気が高まっています。
ここでは、一般的な炊飯でかかる45分、炊飯後2時間保温で2時間45分、5時間保温で5時間45分の電気代を見てみましょう。
※電気料金単価は30円/kWhで計算
45分の炊飯後、5時間保温した場合の電気代は約120.75円です。1日だけであればそれほどではないものの、これを1か月(30日)継続した場合、約3,622円、1年(365日)で約44,073円にもなってしまいます。
カーボンヒーターの電気代

カーボンヒーターとは、炭素を意味するカーボンを発熱体として遠赤外線を放射することで部屋を暖める暖房器具です。電気ストーブや灯油ストーブに比べ、電源を入れたらすぐに暖かくなるため、朝起きたときや冬のお風呂上りに脱衣所などでよく使われています。
一般的なカーボンヒーターの消費電力は700W程度です。種類によっては、2つのヒーターがついていて、片方だけなら半分の350Wで稼働するものもあります。
ここでは、700Wで朝1時間だけ使った場合、夜、4時間使った場合、そして半日(12時間)使った場合での電気代を見てみましょう。
※電気料金単価は30円/kWhで計算
1時間では21円、4時間では84円、半日使っても電気代は252円です。時間帯によって半分の350Wにすればさらに電気代は安くなります。ただ真冬でほかに暖房器具がない場合や、洗面所で使ったりする場合など、場所によっては700Wでないと厳しいかもしれません。
- 参考:山善 YAMAZEN カーボンヒーター 遠赤外線 700W/350W 出力2段階 KDC-X07E (W)/(C)
- 参考:エアコン・家電通販のたまたま「カーボンヒーターの特徴とメリット|他のヒーターとの違いも解説」
たこ焼き器の電気代
たこ焼き器いえば関西では当たり前のものである一方、関東では一般的ではないイメージがある方も多いのではないでしょうか。
2018年10月にJタウンネットが発表した「たこ焼き機地域別所有率」を県別に見ると、1位は兵庫、2位は大阪と関西が続きますが、3位は茨城、4位は福岡、5位が東京と、3位から5位は関西以外です。地域別で最も所有率が低い四国でも、割合では50%と2人に1人が持っています。
今や全国的に普及したたこ焼き機ですが、そのきっかけの1つは「たこパ」です。2000年代以降、自宅で友達や家族と一緒にたこ焼きをつくって楽しむスタイルが流行り出したことから、一気にたこ焼き機の普及も進んだと考えられます。
さらにたこ焼き器を使ったシュウマイやアヒージョ、餃子の皮ピザなど、たこ焼き以外のレシピがSNSやレシピサイトで紹介されたことも普及要因の1つです。
たこ焼き器の種類は、たこ焼き専用のものとホットプレートに付属しているプレートの1つがたこ焼き機になっているものの大きく2つです。ここでは、たこ焼き専用(20穴・700W)を例に、1人で30分程度楽しむ場合、家族で2時間楽しむ場合、友人と5時間楽しむ場合の電気代を見てみましょう。
※電気料金単価は30円/kWhで計算
1人で30分では約11円、家族で2時間であれば約22円、友達同士で5時間楽しんでも電気代としては約105円です。もちろん、5時間ずっと電源を入れたままではないため、もう少し安くはなるものの、およそ100円程度はかかると考えれば間違いはないでしょう。
- 参考:山善 YAMAZEN たこ焼き器(着脱式/20穴)
- 参考:Jタウンネット「「たこ焼き器」所有率を全国調査! 2位「大阪」を抑えトップに輝いた県は…」
- 参考:kurahsiru[クラシル] 「たこ焼き器を使ったレシピ おすすめの27選を紹介」
700Wの家電製品の節約方法
ここでは、炊飯器とカーボンヒーターの電気代を節約する方法を紹介します。
炊飯器の節約方法

炊飯器の主な節電ポイントは次のとおりです。
- 保温時間を短くする
炊飯器は保温をしている間中、電力を消費します。そのため、炊飯器の消費電力をおさえるにはできるだけ保温時間の短縮が欠かせません。
保温時間を短縮するポイントは、少量ずつ炊くのではなく、多めに炊き、残ったご飯は冷凍しておくことです。1回でまとめて炊いておけば何度も炊飯器を使う必要もなくなり、節約につながります。
一般的な炊飯器であれば、24時間保温することも可能なものの、保温時間が長くなるほど、ご飯の味は落ちてしまいます。ご飯の味を落とさず、でもどうしても保温しなければならない場合は5~6時間以内に抑えましょう。
- 使わないときは電源を切る
電源を入れたままにしておくと待機電力がかかるため、使わないときは電源プラグを抜いておくのもおすすめです。
ただし、電源を抜いていると炊飯器の時計も止まってしまう可能性もあるため、炊飯予約を使っている場合は確認した上で電源を抜くようにしてください。
参考:脱サラ料理家ふらお 「早く知りたかった」炊飯器の保温は何時間までOKか「これから気を付けよう」企業の回答が参考に【意外】
カーボンヒーターの節約方法
カーボンヒーターの主な節電ポイントは次のとおりです。
- 使う場所を限定する
カーボンヒーターは部屋全体を暖めるのには向かない暖房器具です。そのため、仕事や勉強をする場合など、同じ場所に長時間いる際の使用に向いています。
たとえば、料理をする際に台所へ置く、お風呂に入る前、出た後に脱衣所で使うなどあまり動くことのない場所に設置するのがおすすめです。
- 出力設定を適切に行う
ヒーターが2つついている機種の場合、最大消費電力700Wでも、ヒーターを1つだけにすれば350Wですみます。最初は700Wで暖め、ある程度落ち着いたらヒーターを1つだけにすれば、消費電力が半分になり、その分、電気代の節約につながります。
電力プランの変更も節約につながります
700Wというと、家電製品のなかでも決して低い消費電力ではありません。そのため、しっかりと節約を考えないと電気代が高くなってしまうケースも十分にありえます。
特に今回紹介した炊飯器は保温で何時間も放置する、カーボンヒーターもそばにいないのに電源を入れたままにするなどすれば、無駄に電気代がかかるため注意が必要です。
また、電気代の節約を検討している方は、家電製品の節約以外に電力会社の切替え、電気料金のプラン見直しも考えてみてはいかがでしょう。
電気代は電気料金単価が基本となって決まるため、電気料金単価の低いプランへの切替えも検討をおすすめします。