こんにちは、まちエネです。
電気代を節約するには家電製品ごとの特徴や節約方法を理解し、適切に使うことが重要です。ただし、節約には消費電力のチェックが欠かせないものの、ワット(W)数によりどれだけの電気代がかかるかわからない方も多いのではないでしょうか?
とくに、消費電力が800Wの家電製品といえば、家庭のなかでも比較的消費電力が高い部類です。しっかりと電気代を把握せず無駄に使えばあっという間に電気代が高額になってしまいます。
そこで今回は、800Wの家電製品を使うことでどのくらいの電気代になるかを計算してみましょう。まず目安としては、消費電力が800Wの家電製品の場合、1時間の電気代は24円となります。24時間使えば576円です。(電気料金単価は30円/kWhで計算)
この計算をもとに、毎月の電気代を算出するための計算方法を解説します。また、節電のコツも紹介しますのでぜひ、参考にしてください。
ワット(W)数と電気代の関係を把握できれば、実際に使っている家電製品のワット(W)数からおおよその電気代を予測できるので、節電につながります。
800Wの家電製品を使うと電気代はいくら?
電気代の計算方法について解説します。詳しくは「なぜ電気代は高くなったり安くなったりするの?電気代の計算方法を知ろう!」で解説していますが、計算式は次のとおりです。
電気代=消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)
上記の式にしたがい、消費電力800Wの電気代を計算してみましょう。使用時間は1時間、電気料金単価は30円/kWhとして算出します。
800(W)÷1,000×1(h)×30(円/kWh)=24円
この結果、消費電力800Wの家電製品を1時間使った場合の電気代は24円です。そして、1日(24時間)使えば24円×24時間=576円です。
この式を使い、消費電力800Wの家電製品で1日、1か月(30日)、1年(365日)の電気代を計算してみましょう。ここでは1日4時間使った場合の電気料金を算出します。
なお、電気料金単価は同じく30円/kWhで計算しますが、ご契約されていている電力会社や電力プランによって単価は変わる場合もある点については注意が必要です。
日数 | 1日4時間使用した場合の電気代 |
1日 | 96円 |
1か月(30日) | 2,880円 |
1年(365日) | 35,040円 |
800Wの家電製品を毎日4時間使っていると、1年間で35,040円かかるという結果です。
消費電力800Wの家電製品とその電気代の例
家庭でよく使われている消費電力が800Wの家電製品としては、次のようなものがあります。
- ドラム式洗濯乾燥機
- ホットプレート
- 電気ポット
家電製品はその種類や使い方により、常に一定の消費電力ではないものの、平均的に800Wの電力を消費する家電製品を使うことで、どれぐらいの電気代がかかるかを見てみましょう。
ドラム式洗濯乾燥機の電気代
従来、洗濯機といえば縦型タイプが主流でした。横もしくはななめドラム型の洗濯乾燥機が登場したのは2000年代に入ってからです。まだまだ縦型に比べ価格が高いこともあり、洗濯機全体のシェアとしては20%前後ではあるものの、着実に定着しつつあります。
消費電力が800Wのドラム式洗濯乾燥機は、標準洗濯・脱水容量が8kg、乾燥容量が5kg程度のものです。ただ、洗濯するだけであればかかる消費電力は200W程度であり、800Wかかるのは乾燥機能を使った場合になります。
では乾燥機能を使った場合の電気代を見てみましょう。乾燥にかかる時間は洗濯物の量や素材、乾燥機能の設定などで大きく変わりますが、ここでは30分、1時間、2時間、3時間での電気代を算出します。
利用時間 | 電気代 |
30分 | 12円 |
1時間 | 24円 |
2時間 | 48円 |
3時間 | 72円 |
参考:アイリスオーヤマ ドラム式洗濯乾燥機
以上のように毎日乾燥機を使用すると、洗濯時の電気代に加え、1日12~72円がかかる計算です。
なお、ドラム式洗濯乾燥機の節約については、「洗濯機の電気代はどのくらい?1か月の電気代や節約ポイントを解説!」で詳しくご案内しておりますので、参考にしてください。
ホットプレートの電気代
お好み焼きや焼きそば、プレートを変えてたこ焼きなど、さまざまな用途で利用できるホットプレートの消費電力はおおよそ800Wです。大型になるとさらに消費電力も高くなるものの、1~2人用のコンパクトサイズであれば、800W程度の消費電力となります。
基本的にホットプレートは毎日使うものでありません。ただ、最近では休日の朝食で目玉焼きや野菜、ホットケーキを焼く際に使う方も多く、毎週利用するといったケースも珍しくないようです。
ここでは、食事時間で1時間、2時間、3時間での電気代を見てみましょう。
利用時間 | 電気代 |
1時間 | 24円 |
2時間 | 48円 |
3時間 | 72円 |
参考: Toffy K-HHP1ホットプレート ミニ
一般的な家族での食事時間は1時間程度ですが、家族や友人が集まってたこ焼きパーティーを開催すると、2~3時間使う場合も十分に考えられます。そうした場合は、48~72円の電気代がかかる計算です。
電気ポットの電気代
電気ポットの消費電力は、湯沸かし時にもっとも高くなります。容量2~4リットルの電気ポットでおおよそ800Wに達するため、使い方によってはかなりの電気代がかかってしまう場合も十分に考えられます。
ただし、一般的な使用ペースであれば保温時間のほうが長いことから、1日の使用電力量をトータルすると0.65kWh~0.87kWh程度になります。
そこで、象印マホービン株式会社の資料を確認すると、年間電気代として約5,200円かかることがわかります。
ここではそのデータをもとに、湯沸かしと保温を含め、2.2リットルの電気ポットを1日、1か月、1年間電気ポットを使った場合の電気代を見てみましょう。
利用時間 | 電気代 |
1日 | 約15円 |
1か月 | 約434円 |
1年間 | 約5,200円 |
https://www.zojirushi.co.jp/kakushiaji/article/001064/ ,(参照 2024-12-26)
※日本電機工業会自主基準による測定(室温23℃、湯沸し2回/1日、 再沸とう1回/1日、保温90℃で23時間/1日、365日/年間、その他水量等の試験条件:HD-112に基づく、電力料金目安単価31円/kWh(税込){2022年7月改定}で計算)季節による周囲温度等の条件により、変動する場合があります。
利用中に何度湯沸かしをするかによっても電気代は大きく変わるものの、平均的に1日で15円程度、1年間で5,200円程度かかる計算です。ポットの水量が多くなれば、これよりもさらに電気代はかかると考えられます。
参考:象印 優湯生®VE電気まほうびんCV-GB22・30・40
参考:象印 優湯生®VE電気まほうびんCV-GB22・30・40 取扱説明書
800Wの家電製品の節約方法
今回紹介した家電製品を例に、800Wの家電製品を節約して効率的に活用するポイントを紹介します。
ドラム式洗濯乾燥機の節約方法

ドラム式洗濯乾燥機の主な節電ポイントは次のとおりです。
乾燥機と外干しを使い分ける
ドラム式洗濯乾燥機で、もっとも消費電力がかかるのは洗濯時ではなく乾燥時です。そのため、乾燥にかかる時間や回数をいかに少なくするかが節約のポイントとなります。
そこで、冬場でも天気が良い日は外干しにすることで、乾燥機能の使用回数削減が可能です。
また、乾燥させる量を減らすのも高い効果が期待できます。厚手のものは乾燥機能を使い、薄手のものは外干しにすれば、乾燥機の運転時間が減り電気代の節約ができます。
脱水をしっかりと行う
洗濯物の水分量が多ければ当然、乾燥する時間が増えてしまいます。そのため、洗濯時にしっかりと脱水をすることが重要です。
乾燥時に比べ、洗濯時にかかる電力は少ないので、脱水にかかる時間を少し増やすだけでも乾燥にかける時間短縮につながり、節約が実現します。
少量ではなくまとめ洗い・乾燥をする
乾燥機を使う回数をできるだけ減らすには、まとめ洗いが効果的です。ただし、洗濯の容量と乾燥の容量が必ずしも同じではない点に注意しなくてはなりません。
例えば、洗濯は8kgまで、乾燥は5kgまでなどのように、多くの場合は乾燥できる容量の方が少なく設定されています。
1回で乾燥できる容量を超えて乾燥させようとすると、かえって電力を消費し、電気代もかかってしまうため、容量を確認した上でまとめ洗い・乾燥をしましょう。
こまめに掃除する
洗濯機庫内が汚れていると乾燥効率が下がり、余計な電力消費につながってしまいます。特にフィルター部分には糸くずやほこりなどが付着しやすいため、こまめに掃除をすることで、電気代の節約が可能です。
ドライヤーボールを使う
ドライヤーボールとは、乾燥の際に洗濯物と一緒に庫内に入れることで、乾燥時間の短縮を実現するアイテムです。洗濯物をふんわりと仕上げる効果もあるため、場合によっては柔軟剤の節約にもつながります。
ホットプレートの節約方法

ホットプレートの主な節電ポイントは次のとおりです。
食材はあらかじめ簡単に調理しておく
例えば、鉄板焼きをする際、じゃがいもやニンジンなどの火のとおりにくい野菜類を、あらかじめゆでておけば、焼けるまでの時間短縮につながります。
また、たこ焼きやお好み焼きでもすぐに焼ける状態に準備しておけば、ホットプレートの上に何も食材が乗っていない時間を減らせるため、電気代の節約が可能です。
まとめて調理する
お好み焼きや焼きそばは、一人分ずつ作るよりも複数人分をまとめて調理した方が、調理時間の短縮につながるため、電気代も節約できます。
こまめに温度調節をする
鉄板焼きやたこ焼きを作る際、常に高い温度設定にしていると、当然、電気代もかかってしまいます。ある程度焼けたら温度を下げ、次に焼くときにまた温度を上げるなど、こまめに温度調節をすることで消費電力を抑えられ、電気代の削減が可能です。
保温機能を使いこなす
温度の上げ下げを繰り返すと、場合によってはかえって電気代がかかってしまうケースもあります。そこで、プレートの上の食材にしっかりと火が入ったら、それ以降は保温にしておくのがおすすめです。
温度を下げ過ぎる心配がないため、次に温度を上げる際も急激に消費電力が高まらず、電気代の節約につながります。
電気ポットの節約方法

電気ポットの主な節電ポイントは次のとおりです。
保温温度を調節する
電気ポットは保温している時間がもっとも長くなるため、保温温度を高くし過ぎないことで電気代を節約することができます。
例えば、保温温度を80度に設定しておけば、ポットのなかでお湯が100度から80度に下がるまではヒーターが停止しているため、電気代の節約が可能です。
使わないときは電源を切っておく
1日の使用を終えたら電源を切っておくことも電気代の節約には欠かせません。朝起きてすぐに温かいお茶を飲みたい場合は、ガスで沸かすか電子レンジで温める方が、夜の間ずっと保温しておくよりも電気代はかからずおトクです。
節電タイマーを使う
例えば、寝室で電気ポットを使っていて、ガスも電子レンジもないといった場合は、節電タイマーのついた電気ポットをおすすめします。
時間や温度を設定しておくことで、電源が自動的にオフになるため、電源を抜くのと同じような効果が期待できるでしょう。
使う分だけお湯を入れる
ポットに入っている水の量が多いと、沸かすとき、再沸騰させるときに多くの電力を消費します。お茶を飲む際に使う程度であれば、コップ2~3杯の量にしておくことで、電力消費を抑えられ電気代の節約につながるでしょう。
電力プランの変更も節約につながります
家電製品も消費電力が800Wになると、少し無駄使いをしただけでも電気代の高騰につながりかねません。今回紹介したそれぞれの家電製品の特徴や節約方法を参考に、節約を意識してみましょう。
また、電気代の節約を検討している方は、家電製品の節約以外に電力会社の切替え、電気料金のプラン見直しを考えてみられることをおすすめします。
電気料金は電気料金単価が基本となって決まるため、電気料金単価の低いプランへの切替えも検討してみましょう。