こんにちは、まちエネです。
電気代や節電に関心がある方々は、電化製品のW(ワット)数を目にすることがありますが、実際にそれがどれくらいの電気代になるのかを把握されている方は少ないのではないでしょうか。
電気料金単価を30円/kWhとした場合、消費電力が400Wの家電製品の1時間の電気代は12円です。24時間使うと288円の計算です。
今回は、400Wの電気代を仕組みから分かりやすく解説し、さらに節電のポイントまでお伝えします。W(ワット)数と電気代の関係を理解していただくことで、家電製品のW(ワット)数から大体の電気代を予測できるようになり、節電のヒントも見つけやすくなるでしょう。
400Wの家電製品を使うといくらかかるの?
そもそも電気代がどのように計算されるかをおさらいしましょう。電気料金の決まり方はこちらのコラムで詳しく解説していますが、ここでは計算式を改めて確認します。
電気代 = 消費電力(W)÷1,000 × 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
では、この計算式をもとに、消費電力400Wの電気代を考えます。ここでは、使用時間を1時間、電気料金単価は30円/kWhとします。
消費電力が400Wの家電製品の場合、1時間の電気代は12円です。24時間使うと288円の計算です。もちろん、これは電気料金単価が変われば変動する点には注意してください。
この式から消費電力400Wの電化製品の1日、1か月、1年の電気代も求めることができます。今度は1日4時間使うと仮定して、電気料金単価は同じく30円/kWhで求めてみます。
電気代 | |
1日 | 48円 |
1か月(30日) | 1,440円 |
1年(365日) | 17,520円 |
400Wの家電製品を毎日4時間使うと、年間では1万7,000円くらいかかることがわかります。
もちろん、これらの金額は契約している電気料金プランによって異なりますので、ご参考までにとどめておいてください。
消費電力400Wの家電製品とその電気代の例
実際に私たちの身の回りにある消費電力が400Wの家電製品には以下のようなものがあります。
- 電気ストーブ
- 縦型洗濯機
- 水銀灯
家電製品は常に一定の消費電力にはなりませんが、400Wの消費電力を持つ代表的な家電製品をいくつか紹介します。
電気ストーブの電気代
![まちエネコラム-冬場は勉強や仕事など同じ場所で長時間電気ストーブを使うことが考えられます。例えば400Wの電気ストーブを4時間使い続けた場合の電気代は、電気料金単価を30円/kWhで計算すると、48円ということになります。](https://www.machi-ene.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/22917764_m-1024x683.jpg)
まずは冬場に活躍する電気ストーブです。小型で移動させやすく様々な部屋で使える電気ストーブ。足元だけを暖めるには適していますが、部屋全体を暖めるのには向いていません。
冬場は勉強や仕事など同じ場所で長時間電気ストーブを使うことが考えられます。例えば400Wの電気ストーブを4時間使い続けた場合の電気代は、電気料金単価を30円/kWhで計算すると、48円ということになります。
しかし、暖房器具は長時間つけっぱなしで使うという家庭もあると思います。以下は使用時間と電気代の目安をまとめた表となります。
使用時間 | 電気代 |
6時間 | 72円 |
8時間 | 96円 |
10時間 | 120円 |
12時間 | 144円 |
24時間 | 288円 |
もし仮に毎日12時間電気ストーブを使う生活を1か月(30日)続けると、月の電気代は4,320円となります。電気ストーブだけで毎月4,000円以上かかるとなると家計の負担は大きく感じられますね。
縦型洗濯機の電気代
縦型洗濯機も消費電力がおおよそ400Wの電化製品としてあげられます。洗濯機は一回で30分ほど使うとしましょう。そこで、電気料金単価は先ほどと同じく30円/kWhだったと仮定すると、1回(30分)の洗濯では6円という計算になります。
洗濯の頻度は各ご家庭ごとに異なりますが、毎日1回洗濯をした場合、1か月(30日)では180円の電気代になるということです。洗濯機の電気代や節約のポイントについてはこちらのコラムで詳しくご案内しております。
水銀灯の電気代
ご参考までに、水銀灯も400Wの消費電力を持っています。水銀灯というとあまり馴染みのない方が多いかと思いますが、これは一般家庭ではほとんど使われていない照明です。主に屋外や商業施設、工業用途などで使用されています。屋外では街路灯や広告看板、駐車場の照明など、商業施設では大規模な店舗や工場、倉庫などで使われることがあります。
ただし、近年ではより効率的で環境にやさしいLED照明などに置き換えられることが一般的になってきています。
照明器具の電気代のポイントは、つけっぱなしの時間が長いことです。商業施設では朝でも照明をつけますし、営業終了後もスタッフさんのため、しばらく明かりをつけています。1日おおよそ18時間ほどつけているとして、電気料金単価が30円/kWhの際の電気代を考えてみましょう。
照明器具は1つだけではないため、水銀灯を広い商業施設であれば100個ほどつけることもあり得ます。そのケースで計算してみますと、1日(18時間)の電気代は21,600円になります。大規模な施設は電気代も大きいですね。
家電製品の節約方法
400Wの消費電力は、短時間の使用であれば大きな電気代負担にはなりませんが、電気ストーブの例のように長い時間使い続けると、家計の負担になることがわかりました。
ではどんな節約方法があるのかご紹介していきます。
まず、電気ストーブを考えてみましょう。部屋を暖かくするための暖房器具ですが、そもそも使わなくてもいいようにお部屋の断熱効果を高めることを忘れてはいけません。その上で、使用する際にはサーキュレーターなどで暖かい空気をお部屋にうまく循環させることで、電気ストーブの使用を抑えることができます。
また空気の流れや特性を考え、より効果的な暖房器具の置き方がありますので、ぜひコラム「寒い冬の節電!電気代を節約できる暖房器具の置き方」を参考にしてみてください。
![まちエネコラム-次に、洗濯機の電気代については、大事なのは適切に効率よく洗濯機を使うことになります。1回の洗濯でなるべくまとめ洗いをすることで何度も洗濯しなくて済みますし、洗剤を適量使うことも効率的な洗濯につながります。 なるべくしっかりと汚れを落とそうと、洗剤を入れすぎてしまうと、その分たくさんの水を使い洗濯機の稼働時間も伸びてしまいます。](https://www.machi-ene.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/0c09f6649ad6a374bb4483697553239b-12-1024x576.jpg)
次に、洗濯機の電気代については、大事なのは適切に効率よく洗濯機を使うことになります。1回の洗濯でなるべくまとめ洗いをすることで何度も洗濯しなくて済みますし、洗剤を適量使うことも効率的な洗濯につながります。
しっかりと汚れを落とそうと、洗剤を入れすぎてしまうと、その分たくさんの水を使い洗濯機の稼働時間も長くなってしまいます。
また洗濯機には省エネモードが搭載されているモデルもありますので、より節電効果の高いモードを使って電気代を抑えることもできます。洗濯機の電気代や節約のポイントについてはこちらのコラムで詳しくご案内しております。
電力プランの変更も節約につながります
身近な消費電力が400Wの電化製品の電気代を計算することで、日々の暮らしでどれだけの電気代がかかっているかがお分かりいただけたのではないでしょうか。ちょっとした工夫をすることで、電気代を節約することが可能ですので、ぜひ日常生活の中で意識してみてください。
少しでも電気代を節約したいと思う方は、家電製品の使い方の工夫だけでなく、電力会社の切替えや電気料金プランの見直しも検討してみましょう。
電気代の計算には電気料金単価が関係していることがわかりました。つまり、より安い電気料金単価の電力プランに変更することで電気代を抑えることができるのです。こうした取り組みが、より効率的な電気の使用と節約につながります。