
こんにちは、まちエネです。
寒い季節になると、家庭やオフィスでは暖房器具が必要になりますよね。冬になるとセラミックファンヒーターを使っている方もいらっしゃいますが、その電気代が気になりませんか。
実際のセラミックファンヒーターの1か月の電気代は約4,500円~9,000円となっています。これは暖房器具の中では比較的高い部類になります。もちろん、使用する時間や頻度、ご契約されている電力会社によって電気代は変わりますので参考としてください。
今回はセラミックファンヒーターの電気代について詳しく解説し、他の暖房器具との比較やどのように使うと電気代を抑えることができるのかをご紹介します。
セラミックファンヒーターを賢く効率的に使用し、節約しながら快適に冬を過ごしましょう。
セラミックファンヒーターとは?仕組みを解説
セラミックファンヒーターは、特殊なセラミック加工が施された電熱線を電気で温め、その熱を風として部屋に送り込むことで暖かくする器具です。
たとえば、朝起きたときや帰宅後にはやく暖かい部屋にしたいとき、セラミックファンヒーターはすぐに暖かい空気を届けてくれるのでとても便利です。また、オイルヒーターや赤外線ヒーターに比べて灯油やガスなどの燃料を使わないため、安心して使うことができます。
さらに、メーカーやモデルによって異なりますが、多くのセラミックファンヒーターは軽量でコンパクトな設計であるため、好きな場所に簡単に置けるという特徴もあります。
セラミックファンヒーターの1か月の電気代は約4,500~9,000円

それでは、セラミックファンヒーターの電気代について考えていきましょう。電気代の計算には以下の式を使用します。
電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
今回は参考モデルとして、アイリスオーヤマのセラミックファンヒーターPCH-HM12B-Wを例に電気代を計算してみます。こちらのモデルは温風運転に「強」、「弱」の運転モードがあり、それぞれ強運転では1,250W、弱運転では625Wの消費電力となっています。
ここで、1時間、1日(8時間使用)、1か月(30日)の電気代をそれぞれ計算してみます。
強モード | 弱モード | |
1時間 | 37.5円 | 18.75円 |
1日(8時間) | 300円 | 150円 |
1か月(30日) | 9,000円 | 4,500円 |
1か月の電気代は約4,500円~9,000円程度になります。
セラミックファンヒーターの電気代は、使う時間や消費電力によって変わります。各メーカーが様々なモデルを出していますが、消費電力ごとの電気代の目安も見てみましょう。電気料金単価はすべて30円/kWhにて計算します。
500Wのセラミックファンヒーターの電気代
1時間 | 15円 |
1日(8時間) | 120円 |
1か月(30日) | 3,600円 |
700Wのセラミックファンヒーターの電気代
1時間 | 21円 |
1日(8時間) | 168円 |
1か月(30日) | 5,040円 |
1,000Wのセラミックファンヒーターの電気代
1時間 | 30円 |
1日(8時間) | 240円 |
1か月(30日) | 7,200円 |
消費電力が高いほど電気代は高くなっていきますが、セラミックファンヒーターの運転モードや使用頻度、使い方によって電気代が変動します。
他の暖房器具との電気代比較
セラミックファンヒーターを使用する際には、他の暖房器具と性能やコストを比較することが大切です。ここからは、セラミックファンヒーターとエアコン、オイルヒーター、赤外線ヒーター、こたつ、電気カーペットの電気代を比べてみます。
各暖房器具の特徴と使用目的に応じたコストの違いを詳しく解説します。どのシーンでどの暖房器具が最適か、また一番コストパフォーマンスが良いのはどれかを考えながら選んでみましょう。
セラミックファンヒーターとエアコンの電気代の比較

セラミックファンヒーターとエアコンでは、通常、エアコンの方が電気代が高くなりがちです。エアコンは室内機と室外機の両方を稼働させるため、消費電力が高くなりがちですが、セラミックファンヒーターはシンプルな構造で消費電力が比較的少ないからです。
例えば、1か月間(1日8時間)使用すると、エアコンの電気代は月約7,000円~10,000円になることがあります。
セラミックファンヒーターは、シンプルな設計と操作性のため、一般的に消費電力が数百ワットに抑えられています。いっぽうで、エアコンは効率的に室温を管理できるものの、運転に多くの電力を必要とする大型の空調設備です。
そのため、電気代を節約したい場合や小さな部屋での使用には、セラミックファンヒーターが適しています。特に短時間の使用や部屋全体を暖める必要がない時にはセラミックファンヒーターが効果的です。
いっぽうで、エアコンは広い空間や長時間の使用に向いていますが、その分電気代が高くなることが多いので注意が必要です。
冬のエアコン(暖房)の電気代と節約のポイントについてはこちらのコラムをご覧ください。
セラミックファンヒーターとオイルヒーターの電気代の比較

オイルヒーターは低出力でゆっくりと部屋全体を暖める暖房器具となります。そのため、長時間の使用に向いており、例えば600Wのオイルヒーターを8時間使用しても、消費電力は4,800W(4.8kWh)となり、電気代は約144円となります。1か月(30日)の電気代としては4,320円となります。
オイルヒーターは一度温まるとその熱を蓄える特性があり、効率的に長時間の暖房を維持できるため、省エネという観点からもメリットがあります。
つまり、セラミックファンヒーターは短時間の使用に適し、オイルヒーターは長時間の使用に適していることを理解することで電気代の節約につなげることができます。
例えば、昼間はセラミックファンヒーターで迅速に暖め、夜間はオイルヒーターで穏やかに暖を取るといった組み合わせが効果的です。また、部屋のサイズや使用目的に応じて、どちらのヒーターが最適かを判断することも快適さに関わってきます。
適切な暖房器具を選ぶことで、ランニングコストを抑えながら快適な生活環境を保つことができます。どちらのヒーターも特性を理解し、状況に応じて使い分けることが節約術の一つと言えるでしょう。
セラミックファンヒーターと赤外線ヒーターの電気代の比較
赤外線ヒーターは、空気を通して熱を伝えるのではなく、ヒーターから出る赤外線が直接物に当たって熱を伝えます。そのためセラミックファンヒーターに比べて直接的な暖房が可能なため、赤外線ヒーターの方が電気代は安くなる傾向があります。
しかし、用途や設定温度に依存するため、どちらが最適かは使用状況次第です。暖房効率を考慮すると、例えば広い部屋全体を短時間で暖めたい場合はセラミックファンヒーターが有効ですが、特定の場所を温めたい場合は赤外線ヒーターが向いているかもしれません。
したがって、利用状況や必要な暖房能力に応じて各機種の特性を理解し、最適な選択をすることが重要です。
セラミックファンヒーターとこたつの電気代の比較

セラミックファンヒーターとこたつは、使う場面や目的によって電気代が大きく変わります。それぞれ異なる加熱方法を使っており、エネルギー消費量と暖房効果にも違いがあります。
こたつは、特定の場所を暖めるのに適しています。一般的に、こたつの消費電力は300Wから500Wほどで、1時間あたりの電気代は約9円から15円です。これを1日8時間使用すると、1日の電気代は約72円から120円、1か月(30日間)で約2,160円から3,600円になります。(※電気料金単価30円の場合)
使い方や目的に応じて、セラミックファンヒーターとこたつのどちらが合っているかを見極めることが重要です。広い部屋を短時間で暖めたいならセラミックファンヒーターが適しており、特定の場所で長時間暖かく過ごしたいならこたつが良いでしょう。
季節や生活スタイルに合わせて最適な暖房器具を選ぶことが、快適でコスト効率の良い冬の過ごし方につながります。
こたつの電気代や節約の方法はこちらのコラムにてご紹介しております。
セラミックファンヒーターと電気カーペット(ホットカーペット)の電気代の比較

足元が暖めてくれる電気カーペット(ホットカーペット)は便利で、セラミックファンヒーターに比べて電気代が安い傾向にあります。カーペットの大きさにもよりますが、3畳ほどのサイズでの消費電力は700W程度となります。
1日8時間使用するとして、1か月(30日)の電気代は約5,040円となります。(※電気料金単価30円の場合)
実際には使用時間が短いことや1畳、2畳用の小さなサイズのものを使う場合など、電気代はそこまで高くならないでしょう。
使用環境や使い方に合わせて、セラミックファンヒーターと電気カーペットのどちらを選ぶかを決めましょう。セラミックファンヒーターは広めの空間や長時間使う場合に向いており、部屋全体をすぐに暖めることができます。いっぽうで、電気カーペットは短時間で特定のエリアを効率的に温めるのに適していて、例えばデスクで作業する時や子どもが遊ぶ場所を温めたい時に便利です。
季節の家電製品はそれぞれに特徴があるので、どの暖房器具を選ぶかは電気代だけでなく、使用する場所や目的、使う頻度なども考えて決めることが大切です。
セラミックファンヒーターの電気代節約方法
狭い部屋をすぐに暖めたいときだけ使う

セラミックファンヒーターは、すぐに温かくなるのが魅力で、特に、狭い部屋を短時間で暖めたいときには、セラミックファンヒーターが一番効果的で経済的です。
セラミックファンヒーターは、すばやく部屋を暖める力があるので、寝室や書斎などの小さい部屋にぴったりです。また脱衣所やトイレ、玄関など冷暖房が効いていない場所では室温の急激な変化による心臓への負担からヒートショックが起きやすくなります。そこで、セラミックファンヒーターを設置し空間を暖めることで、ヒートショックの危険性を減らすこともできます。
セラミックファンヒーターは長時間使うと電気代が高くなりますので、30分から1時間くらいの使用に留めるのがおすすめです。特に寒い早朝や夜間に、必要な時だけ短時間使うと、さらに節約効果が期待できます。
また、出勤やお出かけ前、就寝時の15分前くらいには電源をOFFにすることも一つの方法です。一度温めた室温は急には下がりませんので、少し早めのOFFが節約のコツとなります。
このようにすることで、空間を効率的に暖めながら、電気代を節約できます。
参考:経済産業省 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
省エネ設定の工夫
セラミックファンヒーターを使用する際、電気代を節約するためには省エネ設定を工夫することが重要です。適切な省エネ設定を行うことで、無駄な電力消費を抑えつつ、必要な暖房効果を得ることができます。
セラミックファンヒーターには以下のような省エネのための機能が備わっていることが多いため、うまく活用してみましょう。
- 人感センサー:人の入退室に応じて自動でオンオフを切り替える機能
- 湿度・温度センサー:部屋の湿度や温度に応じて自動でオンオフを切り替える機能
- 自動電源オフ:最大稼働時間に到達すると自動的にオフになる機能
- 首振り機能:首を振ることで温風を広範囲に送り出せる機能
- 温度調節機能:周囲の温度が設定温度に達すると運転が停止し、温度が低くなると運転が再開する機能
これらの設定を工夫することで、電気代を効率的に節約することができ、セラミックファンヒーターの利便性を最大限に活用することができます。
部屋の断熱改善
お部屋の断熱性を改善することで、暖房効果を高めることができます。
断熱性が低い部屋では暖かい空気が外に逃げやすくなり、暖房効率が悪くなるため電気代も上がってしまいます。
お部屋の断熱性を改善する方法としては、窓に断熱フィルムを貼ったり、ドアの隙間を埋めたりすることがあげられます。こうすることで、暖房器具の効果が向上し、電気代の節約にもつながります。
ほかの暖房器具と併用する
セラミックファンヒーターは、他の暖房器具と併用すると効率よく部屋を暖めることができます。特にホットカーペットやエアコン(暖房)との相性が良いです。
ホットカーペットと一緒に使うと、セラミックファンヒーターの即暖効果で体感温度をすぐに上げられます。エアコンの場合も、セラミックファンヒーターと併用することで、室温をすばやく上げられます。
部屋が暖まったら、セラミックファンヒーターの電源を切りましょう。こうして上手に併用することで、暖房効果だけでなく、節約効果も期待できます。
電力会社や電気料金メニューを見なおす

電力会社や電気料金プランを見直すことで、電気代を節約するのに大きな効果があります。各電力会社はさまざまな料金プランを提供しているので、自分のライフスタイルに合ったプランを選ぶことが重要です。
例えば、夜間の電気料金が安いプランや、電力消費量に応じた段階料金プランがあります。特に夜にセラミックファンヒーターを使う家庭には、夜間の電気料金がおトクなプランがおすすめです。さまざまな電力会社から、多様なプランが提供されていますので一度調べてみましょう。
自分の使用状況に合わせて電力会社や料金プランを選ぶことで、セラミックファンヒーターの電気代を効率的に節約できます。
セラミックファンヒーターは静かで安全に使える暖房器具です。使い方を工夫すれば、快適な暖かさを保ちながら省エネにつながります。各種プランを比較して、ご家庭に合った最適な選択をしてみましょう。