
こんにちは、まちエネです。
寒い冬、電気ストーブを使うときに気になるのが「電気代」ですよね。電気代を抑えるためには、正しい情報を知ることが大切です。電気ストーブにはいろいろなタイプがあり、種類や使い方によって電気代も変わります。
電気ストーブは種類によって消費電力が異なりますが、おおよそ300W~1,200W程度となるため、1時間使用した場合の電気代は9円~36円ほどになります。もちろん、使用するモデルや契約されている電力会社によって、この電気代は異なります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
電気ストーブは寒い季節には頼りになる家電製品ですが、効率よく使わないと電気代が高くなりやすいことも事実です。今回は、電気ストーブの種類ごとの電気代や、他の暖房器具との比較、電気代を節約する方法について詳しく説明します。
電気ストーブの種類と電気代
電気ストーブにはいくつかの種類があり、それぞれの発熱方法や特性によって電気代が異なります。次に、それぞれのタイプの特徴と電気代の違いについて詳しく見ていきましょう。
ファンヒーター

ファンヒータータイプの電気ストーブは、部屋をすぐに暖かくするのが得意です。内部のファンが温風を均等に部屋中へ広げるので、短時間で部屋全体をポカポカにします。たとえば、寒い朝でもファンヒーターを使えば、数分で心地よい温度になり、快適な朝を過ごせるでしょう。
ファンヒーターは加湿機能や空気清浄機能などさまざまな目的で活躍してくれる点も魅力です。
よく使用されるセラミックファンヒーターの消費電力は550W~1,200Wになりますので、1時間使用した際の電気代は約16.5円~36円になります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算。)
オイルヒーター
オイルヒータータイプの電気ストーブは、他の暖房器具よりも長時間にわたって暖かさをキープできるのが特徴です。内部のオイルがじわじわと熱を放出し、一度温まると冷めにくいので、電源を切った後もまだしばらく温かさが続きます。
例えば、夜間に使う場合はタイマーを設定して電源をオフにした後も、温かさが続くので快適に眠ることができます。
また、空気の乾燥を防ぐので、肌や喉に優しい点も特徴です。
オイルヒーターの消費電力は500W~1,200Wとなりますので、1時間あたりの電気代は約15円~36円になります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、すぐに部屋を暖める速暖性が特徴です。特殊なハロゲンランプを使っているため、スイッチを入れるとすぐに熱が発生し、短時間で部屋がポカポカになります。
例えば、寒い朝に起きた直後や、帰宅後にすぐに部屋を暖めたい時にとても便利です。ハロゲンヒーターは、すぐに暖房が必要なシーンにぴったりです。
一般的に、ハロゲンヒーターの消費電力は400W〜1200Wとなりますので、1時間使用すると約12円~36円の電気代になります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
カーボンヒーター
カーボンヒーターは、カーボン(炭素繊維)を用いて発熱し、赤外線で暖かくする暖房器具です。カーボン繊維は、赤外線を放出することで効率的に熱を伝えます。
カーボンヒーターは、ハロゲンヒーターよりも遠赤外線を多く放出するため、短時間で同じ温度に達することができます。また、比較的手頃な価格で購入できる点もメリットです。
ただし、カーボンヒーターの本体が非常に高温になるため、やけどや火災のリスクがあることに十分注意しましょう。
カーボンヒーターの消費電力は450W~900W程度となります。1時間あたりの電気代は約13.5円~27円となります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
パネルヒーター

パネルヒーターには、家全体を暖めるセントラルヒーティングで使われるような大きなものから、持ち運びができる小型のものまで、さまざまな種類があります。寒い地域でよく使われるセントラルヒーティングタイプは、内部の温水やオイルを温めることで部屋全体を暖めます。
一方、小型のパネルヒーターは、パネル内に電熱線があり、そこから発生する輻射熱で部屋を暖めます。このタイプの特徴は、薄くてコンパクトなこと。軽量なので、簡単に持ち運びができる点が便利です。
パネルヒーターはこのようにサイズが大きく異なることがあるため、消費電力は400W〜1,200Wと幅があります。パネルヒーターを1時間使用すると約12円~36円の電気代になります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
それぞれのヒーターの1日、1か月の電気代目安
タイプ | 1日(8時間)の電気代 | 1か月(30日)の電気代 |
ファンヒーター | 132円 〜 288円 | 3,960円 〜 8,640円 |
オイルヒーター | 120円 〜 288円 | 3,600円 〜 8,640円 |
ハロゲンヒーター | 96円 〜 288円 | 2,880円 〜 8,640円 |
カーボンヒーター | 108円 〜 216円 | 3,240円 〜 6,480円 |
パネルヒーター | 96円 〜 288円 | 2,880円 〜 8,640円 |
ヒーターのタイプごとに1日、1か月の電気代を計算してみると、毎日8時間運転した場合には消費電力の多いモデルでは8,000円以上の電気代がかかることが分かります。ご家庭によってはヒーターをお部屋ごとに複数使っていたりしますので、さらに電気代が高くなる可能性があります。
ヒーターのタイプごとの特徴とご自身が使う環境を照らして、効率よく使うことが大切です。
電気ストーブと他の暖房器具との電気代比較
電気ストーブの電気代について種類ごとに解説しましたが、その他の暖房器具と比較すると、電気代はどのように異なるのでしょうか。ここからは、エアコン、こたつ、ホットカーペットと電気ストーブを比較してみましょう。
エアコンとの比較

まず、エアコンの電気代についてです。エアコンは、広い範囲を効率的に暖めることができますが、設定温度や使用時間によって電気代が大きく変わります。
エアコンの消費電力は運転モードや対応するお部屋の広さによっても異なりますが、500W~1800W程度の幅があります。
このエアコンを1時間使用した場合、電気料金単価が30円/kWhとしますと電気代は15円~54円となります。1日8時間、1か月(30日)での電気代を計算すると以下のようになります。
1時間 | 15円~54円 |
1日(8時間) | 120円 〜 432円 |
1か月(30日) | 3,600円 〜 12,960円 |
こたつとの比較

次に、こたつの電気代について見てみましょう。こたつは、比較的低い消費電力で足元を温めるため、電気代が安く済むのが特徴です。しかし、部屋全体を暖めることはできないので、他の暖房器具と併用することが多いです。
こたつの消費電力は300W~500Wほどで、電気料金単価が30円/kWhとすると1時間あたりの電気代は約9円から15円です。1日8時間、1か月(30日)での電気代を計算すると以下のようになります。
1時間 | 9円~15円 |
1日(8時間) | 72円 〜 120円 |
1か月(30日) | 2,160円 〜 3,600円 |
こたつの電気代や節約の方法についてはこちらのコラムでご案内しておりますので、ぜひご参考ください。
ホットカーペットとの比較

最後に、ホットカーペットの電気代を見てみましょう。ホットカーペットもこたつ同様、消費電力が低めで、部分的に暖かくすることに向いています。特にリビングや寝室で便利ですが、広範囲を暖める場合には適していません。
カーペットの大きさにもよりますが、3畳ほどのサイズでの消費電力は700W程度となります。電気料金単価が30円/kWhとしますと、1時間つけている場合の電気代は21円程度となります。1日8時間、1か月(30日)での電気代を計算すると以下のようになります。
1時間 | 21円 |
1日(8時間) | 168円 |
1か月(30日) | 5,040円 |
電気ストーブの電気代を節約するテクニック
電気ストーブは冬の暖房に便利な反面、長時間使用すると電気代が高くなりやすい家電製品です。
効果的な設定温度の管理や断熱改善、適切な時間帯での使用など、簡単に実践できるコツを紹介しますので、これらのテクニックを参考にしてみてください。
適正な設定温度
電気ストーブは適正な設定温度を保つことで、電気代を節約することができます。過度に高い温度設定は消費電力が多くなってしまいますので、適正な設定温度を維持することでエネルギー効率が向上し、電気代が抑えられるからです。
例えば、室温を20℃に設定することで、24時間使用した場合でも大幅な電気代の上昇を防げます。経済産業省による省エネ節約紹介では、暖房設定温度を21℃から20℃にするだけで年間約1,650円の節約ができるとされています。
これにより、冬の寒さに対して快適な室温を保ちながら、経済的にも負担を軽減することができるでしょう。
断熱改善と気密性の向上

電気ストーブの電気代を節約するには、断熱をしっかりして気密性を高めることが大切です。暖かい空気が室内にしっかりと留まるようにすることで、効率のいい暖房効果が期待できます。
逆に、断熱や気密性が不十分だと、せっかくの暖房効果が台無しになり、無駄に電力を使ってしまいます。 たとえば、窓の隙間にシーリング材を貼ったり、断熱効果の高いカーテンに変えることで、暖房効率がアップします。
また、ドアや窓から入ってくる冷気を防ぐために、ドアの底部に貼るシール材(ドアドラフトエクスクルーダー)を使うのもおすすめです。こうした工夫で暖かさを逃がさないようにすれば、電気ストーブの使用頻度や時間を減らすことができ、結果的に電気代も節約できます。
断熱改善と気密性の向上で、電気ストーブの電気代を抑えつつ、快適な室内環境を作りましょう。これで、寒い冬も経済的に、そして快適に過ごせるようになります。
タイマー機能と節約機能の活用
タイマー機能と節約機能をうまく活用すれば、電気代を抑えることができます。タイマー機能を使えば、必要な時間だけ電気ストーブを使用することができ、長時間の無駄な稼働を防げます。さらに、節約機能は消費電力を抑えながら、効率のいい暖房効果を発揮します。
たとえば、外出前にタイマーを設定して電気ストーブを自動的に停止させれば、誰もいない家での無駄なエネルギー消費を防げます。また、節約機能を使うことで、風量や温度を適切に調整しながら快適な室温を維持しつつ、電力を削減できます。
タイマー機能と節約機能をしっかり活用して、電気ストーブを効率的に使い、電気代を賢く節約しましょう。
他の暖房器具との併用

電気ストーブを他の暖房器具と上手に併用することで、電気代を賢く節約できます。それぞれの暖房器具には得意なことと苦手なことがあるため、うまく組み合わせることでエネルギーを効率よく使えます。
たとえば、電気ストーブはすぐに温まるので、帰宅直後や短時間での使用にぴったりです。しかし、広い部屋を長時間暖めるにはファンヒーターやエアコンが適しています。これらの暖房器具を状況に応じて使い分けることで、必要な時に必要な暖房をおこない、無駄なエネルギー消費を防げます。
電気ストーブと他の暖房器具を組み合わせて使うことで、暖房効率がアップし、電気代の節約にもつながります。
使用する時間帯を工夫する
効率的な暖房のためには、使用する時間帯にも注意が必要です。一日の中で電気料金が安くなる時間帯を選んで暖房を使うことで、同じエネルギー消費量でも費用を抑えることができます。
たとえば、夜間や早朝など、電気料金が比較的安い時間帯に暖房を稼働させるのが効果的です。また、電力会社が提供するプランや時間帯割引をうまく活用すると、さらにコストを削減できます。
さらに、暖房器具の使用を必要な時間帯に集中させることで、家全体の温度を効率よく保つことができます。たとえば、外出前に電気ストーブで部屋を温めておき、帰宅後はファンヒーターやエアコンでその暖かさを維持するという方法です。これにより、快適な室内環境を保ちながら無駄な電力消費を抑えることができます。
このように、電気ストーブをうまく他の暖房器具と併用し、適切な時間帯に効率的に使用することで、電気料金の負担を大幅に軽減することができます。