
こんにちは、まちエネです。
「オーブンって、けっこう電気代かかってるのかな…?」そんなふとした疑問を感じたことはありませんか?
料理好きな方はもちろん、トーストやグラタンを手軽に作れる便利な家電製品として、オーブンを使っているご家庭は多いはず。でも、使う時間が長くなると、電気代がどのくらいかかっているのか、少し気になりますよね。
実際のところ、オーブンを1時間使用した時の電気代は30円~42円ほどです(電気料金単価は30円/kWhで計算)。
このコラムでは、オーブンの種類ごとの消費電力や電気代の違いをわかりやすくご紹介します。さらに、電子レンジとの使い分けや、電気代を節約するためのちょっとした工夫もお伝えします。
オーブンをもっと上手に、そしておトクに使いたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
オーブンの種類と特徴

ひと口に「オーブン」といっても、家庭用にはさまざまな種類があり、それぞれに機能や消費電力の特徴があります。ここから、代表的なオーブンの種類についてご紹介します。
オーブンレンジ
オーブンレンジは、「電子レンジ」と「オーブン」の両方の機能を1台に備えた家電製品です。普段はごはんの温めなどにレンジ機能を使い、グラタンやクッキーを焼くときにはオーブン機能を使う、というように用途に応じて使い分けができます。また、お菓子作りの他に、焼く、煮る、蒸すなどさまざまな用途で活躍できます。
一般的な家庭用オーブンレンジの消費電力は、オーブン機能で1,000〜1,400W前後。高温での加熱が必要な料理にはそれなりの消費電力を使いますが、調理時間が長くなければ電気代はそこまで高くなりません。
スチームオーブンレンジ
スチームオーブンレンジは、オーブンレンジにスチーム機能(蒸気加熱)が加わったタイプです。パンのふっくら感を出したり、ヘルシーな蒸し料理を作るのに便利です。
スチーム機能を使うときは、水を加熱して蒸気を発生させるため、より多くの電気を使用します。機種によって差はありますが、最大で1,400〜1,600W前後の電気を使用することもあります。
ただし、加熱方式が多様なので調理の幅が広がり、トータルで時短につながることも。効率的に使えば電気代の節約にもなります。
オーブントースター
オーブントースターは、パンを焼いたり、グラタンを軽く焼き目をつけたりするのに使う小型のオーブンです。シンプルな構造で、庫内もコンパクトなため、消費電力は800〜1,200W前後と比較的少なめです。
短時間での調理が多いため、1回の使用あたりの電気代も安いです。トーストや簡単な加熱調理が中心なら、オーブントースターは手軽で省エネな選択肢と言えるでしょう。
オーブンの電気代は1時間で30円~42円ほど

実際に、オーブンの電気代を計算してみます。電気代の計算には以下の式を使い、お使いのオーブンの消費電力と、ご契約中の電気料金プランの電気料金単価が分かれば計算ができます。
電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
オーブンの種類ごとの消費電力
以下は実際のオーブンの種類ごとの消費電力となります。
それぞれ参考モデルのオーブン機能使用時の消費電力を参照していますが、お使いのモデルによって少し違いはあると思います。気になる方は、ご自身が使っているオーブンの消費電力を一度チェックしてみましょう。
種類 | 消費電力 |
---|---|
オーブンレンジ | 1,250W |
スチームオーブンレンジ | 1,400W |
オーブントースター | 1,000W |
参考:アイリスオーヤマ オーブンレンジ 16L ターンテーブル MO-T1605-WH、パナソニック スチームオーブンレンジ NE-UBS10C、象印マホービン オーブントースター EQ-FA22
オーブンレンジの電気代
消費電力1,250Wをもとに計算しますと、オーブンレンジの電気代は以下のようになります。
使用時間 | 電気代 |
---|---|
10分 | 約6.3円 |
30分 | 約18.8円 |
1時間 | 約37.5円 |
1か月 | 約1,125円 |
1年 | 約13,500円 |
1か月は1日に1時間使用するとして、30日で計算しています。1年は1か月の12か月分で計算しています。
スチームオーブンレンジの電気代
スチームオーブンレンジも同じように消費電力1,400Wをもとに計算すると、電気代は以下のようになります。
使用時間 | 電気代 |
---|---|
10分 | 7円 |
30分 | 21円 |
1時間 | 42円 |
1か月 | 1,260円 |
1年 | 15,120円 |
1か月は1日に1時間使用するとして、30日で計算しています。1年は1か月の12か月分で計算しています。
オーブントースターの電気代
最後に、オーブントースターも消費電力1,000Wをもとに計算すると、電気代は以下のようになります。
使用時間 | 電気代 |
---|---|
10分 | 5円 |
30分 | 15円 |
1時間 | 30円 |
1か月 | 900円 |
1年 | 10,800円 |
1か月は1日に1時間使用するとして、30日で計算しています。1年は1か月の12か月分で計算しています。
年間で見れば、スチームオーブンレンジが最も高くなりますが、それでも最も安いトースターとの電気代の差は年間で約4,000円になります。調理の頻度や使い方によっては、そこまで大きな負担になる金額ではありません。
つまり、「電気代が気になるから」といって使い勝手の悪い機種を選ぶ必要はなく、作りたい料理やライフスタイルに合ったタイプを選んでOKということです。
オーブンは便利な家電製品。電気代の目安を知っておけば、安心して使えますね。
電子レンジとオーブンの違いと電気代比較

電子レンジの消費電力は「出力」とは違うので注意
電子レンジに表示されている「500W」や「600W」は、食べ物を温めるための高周波出力であり、実際の消費電力ではありません。これは加熱の強さを示すもので、数値が大きいほど温めが早いという意味です。
一方、電子レンジの消費電力はこの出力の1.5〜2倍程度が一般的です。例えば、500W出力なら消費電力は約1000W、600W出力なら約1200W程度と考えられます。電子レンジの電気代を計算してみると以下のようになります。
- 500Wの場合:10分で約5円
- 600Wの場合:10分で約6円
(いずれも電気料金単価は30円/kWhで計算)
電子レンジの電気代は、オーブンと比較して大きな差はないことが分かります。ただし、そもそも電子レンジは短い時間でしか使わないことがほとんどですので、やはり使用シーンに合わせての使い分けで問題ないでしょう。
電子レンジの電気代についての詳しい紹介はこちらのコラムにございますので、ご参考ください。
オーブンの選び方|自分にぴったりの1台を選ぶポイント

オーブンは日々の調理をサポートしてくれる便利な家電製品ですが、種類やサイズ、機能はさまざまです。せっかく購入するなら、自分のライフスタイルに合ったものを選びたいですよね。
ここでは、オーブンを選ぶときにチェックしておきたいポイントをご紹介します。
家族の人数や調理量に合ったサイズを選ぶ
オーブンは、大きいほど一度にたくさんの料理が作れて便利ですが、調理量に対してオーバースペックだと、余計な電気代がかかってしまうことも。
目安としては以下を参考にすると選びやすくなります。
- 1~2人:25L以下
- 3~4人:25~30L
- 5人以上:30L以上
また、設置スペースとのバランスも重要です。特にオーブンは使用中に本体が高温になるため、放熱スペースが必要になることがあります。購入前に設置予定場所のサイズを測り、製品ごとの設置条件(左右・背面・上部の隙間など)を必ず確認しましょう。
搭載されているセンサーや調理機能をチェック
オーブンの使い勝手を大きく左右するのが「センサー」の性能です。自動あたため機能やオートメニューの精度は、センサーによって変わってきます。
代表的なセンサーの種類は以下の通りです:
- 重量センサー(食品の重さで加熱時間を判断)
- 温度センサー(庫内温度で判断)
- 蒸気センサー(蒸気の量で加熱具合を測定)
- 赤外線センサー(食材表面の温度を読み取る)
とくに赤外線センサー付きのモデルは加熱ムラが少なく、火加減も自動で調整してくれるため、時短・節電の両面でおすすめです。本格調理にもぴったりです。
天板の段数で調理効率も変わる
オーブンには、1段式(天板1枚)と2段式(天板2枚)があります。
2段式なら、上下で異なる料理を一度に焼くことができ、調理時間も電気代も節約できます。
家族の人数が多い、まとめて作り置きしたい、焼き菓子をよく作るといった方には、2段調理対応のモデルがおすすめです。
お手入れのしやすさで選ぶ
オーブンは意外と汚れやすく、こまめな掃除が必要な家電製品です。庫内にこびりついた汚れを放置すると、センサーの精度に悪影響が出たり、不衛生な状態で調理することになったりすることもあります。
最近では、庫内がフラットで拭き取りやすいタイプのオーブンが増えています。天井・側面・底面に凹凸が少なく、ターンテーブルがない機種を選べば、日常のお手入れがぐっとラクになります。
使いやすさと省エネの両立を意識して、自分の生活にぴったり合うオーブンを選びましょう。ちょっとした違いが、日々の調理の快適さや電気代に大きく影響してきますよ。
オーブンの電気代を節約するポイント

オーブンは便利な反面、使い方によっては電気代が無駄にかかってしまうこともあります。ここでは、日常のちょっとした工夫でできるオーブンの電気代節約術をご紹介します。
余熱を活用して調理時間を短縮する
オーブンは調理後もしばらく庫内に熱が残っているため、この余熱を活かして調理することで、加熱時間を短縮できます。火の通りにくい食材をあらかじめ下ごしらえしておき、仕上げだけをオーブンに任せるような工夫をすると、電気代の節約につながります。
複数の食材をまとめて加熱する
食材を都度加熱するのではなく、まとめて同時に調理するのも効率的です。
たとえばグラタンを3人分一気に焼いたり、下ごしらえ済みの野菜を一緒にローストしたりすれば、1回のオーブン使用で済みます。調理の手間も減り、時短にもつながる一石二鳥の方法です。
2段調理を活用する
2枚の天板が使えるオーブンレンジやスチームオーブンをお持ちなら、2段調理も有効です。
上下段で同時に調理すればオーブンの稼働回数を減らすことができ、結果として電気代も節約できます。焼きムラが気になる場合は、加熱の途中で上下段を入れ替えるなどの工夫も効果的です。
ドアの開け閉めは最小限にする
オーブン調理中に何度もドアを開閉するのはNGです。庫内の温度が下がると再加熱に余計な電力が必要になり、結果として電気代が高くなってしまいます。様子を見るときは、できるだけ1回で済ませるようにしましょう。
食材の並べ方や切り方に注意する
食材をぎっちり詰めすぎたり、大きさがバラバラだったりすると、熱が均等に行き渡らず、加熱時間が長引いてしまいます。
適度に隙間をあけて並べる、食材の大きさや厚さをそろえるといった工夫をすることで、オーブンの効率が上がり、電気代のムダを減らすことができます。
オーブンの使い方を少し見直すだけで、日々の電気代を抑えることができます。無理なく実践できる方法ばかりなので、できるところから取り入れてみてはいかがでしょうか。
電気料金プランの見直しも!
オーブンの使い方を少し工夫するだけでも、電気代を抑えることができることがお分かりいただけたかと思います。さらに視点を広げてみると、ご契約中の電気料金プランや電力会社を見直すことも、節約の大きな一歩になります。
電気代の計算には電気料金単価が関わりますので、この単価ができるだけ安いプランに加入することで、同じようにオーブンを使っても、電気代を節約することができるのです。
料理や家電製品の使い方に合わせて電気の契約内容を見直すことで、日々の節電だけでは届かない部分までしっかりカバーできるかもしれません。
オーブン調理をもっと気軽に楽しむためにも、ご契約中の電力会社・電気料金プランにも目を向けてみてはいかがでしょうか。