こんにちは、まちエネです。
毎月の電気代に気を付け、節電を心がけていらっしゃる方は、家電製品のワット(W)数を目にしたことがあるでしょう。しかし、実際にそのワット数が実際にどのくらいの電気代につながるのかまで把握されている方は少ないかもしれません。
今回は、600Wの家電製品がどのくらいの電気代になるのかを計算してみましょう。まず目安をお伝えすると、消費電力が600Wの家電製品の場合、1時間の電気代は18円となります。24時間使うと432円になります。(電気料金単価は30円/kWhにて計算)
では実際どのような計算からこうした電気代を出すことができるか、電気代のしくみから分かりやすく解説し、さらに節電のコツもご紹介していきます。
W数と電気代の関係を理解することで、家電製品のワット(W)数からおおよその電気代を予測でき、節電のヒントも見つけやすくなります。
600Wの家電製品を使うと電気代はいくら?
そもそも電気代をどのように計算するか、おさらいしましょう。電気料金の決まり方はこちらのコラムで詳しく解説していますが、計算式は以下のようになっています。
電気代 = 消費電力(W)÷1,000 × 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
では、この式にしたがって消費電力600Wの電気代を考えてみましょう。使用時間は1時間、電気料金単価は30円/kWhとします。
すると、600 ÷ 1,000 × 1 × 30 = 18となり、消費電力が600Wの家電製品の場合、1時間の電気代は18円となります。24時間使うと432円になります。もちろん、電気料金単価が変われば金額も変動する点に注意してください。
この式を使って、消費電力600Wの家電製品の1日、1か月、1年の電気代も計算してみましょう。今回は1日4時間使用すると仮定し、電気料金単価は同じく30円/kWhで計算してみます。
電気代 | |
1日 | 72円 |
1か月(30日) | 2,160円 |
1年(365日) | 26,280円 |
600Wの家電製品を毎日4時間使うと、年間では約2万6,000円かかることになります。もちろん、これらの金額は契約している電気料金プランによって異なりますので、ご参考までにとどめておいてください。
消費電力600Wの家電製品とその電気代の例
実際に私たちの身の回りにある、消費電力が600Wの家電製品には以下のようなものあります。
- 電子レンジ
- ドライヤー
- こたつ
電子レンジの電気代
電子レンジは、現代のキッチンに欠かせない便利な家電製品の一つです。食材を素早く加熱したり、解凍や効率的な調理ができるため、とても役に立ちます。
まず注意していただきたいのは、電子レンジに記載されている500Wや600Wという数値が、実際の消費電力ではないという点です。これらは電子レンジがものを温める際に使用されるマイクロ波の「定格高周波出力」を示しており、食べ物を温めるためのエネルギーの強さを表しています。つまり、数値が大きいほど温める力が強いことを意味します。
電子レンジの消費電力はメーカーやモデルによりますが、一般的には定格高周波出力の1.5~2倍です。例えば、定格高周波出力が500Wの場合、消費電力はおよそ1,000W、600Wの場合は1,200W程度となります。
実際に600Wの出力で電子レンジを使う際の電気代は以下のようになります。
使用時間 | 電気代 |
2分 | 約1.2円 |
5分 | 約3円 |
10分 | 約6円 |
10分間使用しても6円ほどと、電子レンジは数分程度の使用であればそこまで大きな電気代はかかりません。電子レンジの電気代については、どれくらいの頻度で使うのかを気にしてみると良いでしょう。
電子レンジの電気代や節約のポイントについてはこちらのコラムで詳しくご案内しておりますので、ご参考ください。
ドライヤーの電気代
ドライヤーはモデルごとにやや異なるものの、基本的には1,200Wの消費電力を持っています。
ただし、モードによって消費電力も異なり、「LOW」モードであればおよそ600Wの消費電力とされています。今回はこのLOWモードでの使用を例にとって電気代を計算してみます。
具体的に、ドライヤーを5分間、毎日使用したとして、月間と年間の電気代を計算してみると以下のようになりました。
使用時間 | 電気代 |
1回あたり | 約1.5円 |
1か月(30日) | 約45円 |
1年間(365日) | 約547円 |
ドライヤーは消費電力が大きく、他の消費電力の大きな家電と一緒に使うと、ブレーカーが落ちてしまうといった心配がある家電製品です。確かに消費電力は大きめなのですが、使用時間が短いため実際にかかる電気代は年間で547円ほどとそこまで高くないことがわかります。
しかし、ご家庭のドライヤーを使う方の人数や、それぞれが使用する時間次第では、負担は大きくなっていきますので注意が必要です。
ドライヤーの電気代と節約方法についてはこちらのコラムをご参考ください。
こたつの電気代
こたつは冬の定番アイテムで、多くの家庭で使われています。その暖かさと快適さは魅力的ですが、こたつは長時間つけっぱなしにすることが多いので電気代が気になるところです。
600Wの消費電力のこたつを1時間使うと、電気料金単価が30円/kWhのときおよそ18円かかります。1時間だけつけるというよりも、こたつは長時間つけることが多いと思われますので、仮に毎日6時間使用すると、1か月の電気代は以下のようになります。
使用時間 | 電気代 |
6時間 | 108円 |
1か月(30日) | 3,240円 |
1日6時間、1か月使用するとこたつの電気代は3,240円となり、冬の12月~3月の4か月間使用したとすると、電気代は12,960円となることがわかります。もちろん、使用時間を短くすればもう少し安くなりますが、冬シーズンにこたつだけで約13,000円の電気代がかかるということです。
暖房器具は冬を快適に過ごすために大切ですが、より効率的な使い方をして電気代をおさえるようにしましょう。
600Wの家電の節約方法
600Wの消費電力をもつ家電の実際の電気代をご紹介してきました。このようにしてみると、短時間の使用であれば大きな電気代の負担にはなりにくいことがわかった一方で、こたつのように長時間使用する家電の場合には電気代がかかることも見えてきました。
ではここから、各家電の使い方にどんな節約方法があるかご紹介していきます。
電子レンジの節約方法
まず電子レンジについては、以下のような節電ポイントがあげられます。
- 庫内を清潔に保つ
汚れや障害物があると温めが不均等になり、追加で加熱することになります。安全と電気代の節約のために、常に清潔に保ちましょう。 - タイプごとに食品の配置を変える
ターンテーブル式では外側に置くと均等に温まりやすく、フラット式(回転しないもの)では中央に置くと効率的です。 - 食品同士を離す
食品同士が密着していると均等な温度になりにくいため、電気代の節約のためにも適切な間隔を保ちましょう。
電子レンジの電気代と節約のポイントについてはこちらのコラムで詳しくご紹介しておりますので、ご参考ください。
ドライヤーの節約方法
ドライヤーを使いながら節電するためのテクニックはいくつかあります。ここでは、すぐに実践できる節電テクニックを紹介します。
- タオルドライを行う:シャワー後、あらかじめタオルで髪の水分を軽く拭き取ります。これにより、ドライヤーでの乾燥時間を短縮し、節電効果が期待できます。
- ヘアドライ手袋を使用する:ヘアドライ手袋を使うことで、髪の毛をまとめて乾かすことができます。これにより、ドライヤーの使用時間を短縮し、節電につながります。
- 頭にタオルを被ってドライヤーで乾かす:ドライヤーを使う際に、頭にタオルを被ることで髪の毛をしっかり包み込み、効率的に乾かすことができます。これにより、乾燥時間を短縮して節電できます。
- 湿度の低いところで乾かす:湿度の低い場所で髪を乾かすと、水分が早く蒸発しやすくなります。そのため、乾燥時間を短縮して節電につながります。
- 冷風モードを活用する:ドライヤーには冷風モードがあります。このモードを活用することで、熱風を使わずに髪を乾かすことができます。熱風よりも電力消費が低いため、節電効果が期待できます。
- 髪の根元から乾かす:髪を乾かす際は、髪の根元から乾かすようにします。これにより、髪の毛全体を効率的に乾かすことができます。乾燥時間を短縮し、節電効果を得ることができます。
このように、ドライヤーも使い方次第で電気代を節約することができます。
こたつの節約方法
こたつの電気代を節約するためには、以下のような方法があります。
- 設定温度を適切に調整する: こたつの温度が高すぎないように設定し、必要以上に電力を消費しないようにしましょう。
- 断熱シートを使う: こたつの下に断熱シートを敷くことで、熱が逃げにくくなり、効率的に暖めることができます。
- こたつ布団を厚くする: 厚手のこたつ布団を使うことで、保温効果が高まり、こたつ内部の熱が逃げにくくなります。
- こたつを使わないときは電源を切る: こたつを使わないときは、電源をオフにして無駄な電力消費を防ぎましょう。
- タイマー機能を活用する: タイマー機能がある場合、使用時間を設定して、自動でオフになるようにしておくと便利です。
こたつの電気代は、使い方次第で抑えることができます。少しの工夫で、暖かさを保ちながら節約も実現しましょう。
電力プランの変更も節約につながります
消費電力が600Wの身近な家電製品を使用した場合の電気代を計算することで、日々の生活でどれだけの電気代がかかっているかを理解できました。ちょっとした工夫で電気代を節約することが可能ですので、ぜひ日常生活で意識してみてください。
電気代を節約したい方は、家電の使い方の工夫だけでなく、電力会社の切り替えや電気料金プランの見直しも検討してみましょう。
電気代の計算には電気料金単価が重要です。より安い料金単価の電力プランに切り替えることで、電気代を抑えることができます。